第4回ガス・県職公企全国集会が開催される

公営企業評議会は6月14~15日、仙台市「TKPガーデンシティ仙台」にて第4回ガス・県職公企全国集会を開き、全国の公営ガス事業および県企業局で発電・工業用水道等を担う組合員60人が参加した。

 

集会は、杣谷尚彦中央副委員長の主催者あいさつで始まり、地元宮城県本部佐藤剛副委員長が歓迎のあいさつとともに東日本大震災の復興の状況について述べ、続いて植村武史全国ガス副委員長が連帯のあいさつをした。

 

続いて東日本大震災のときに宮城県企業局で工業用水道の復旧に陣頭指揮をとった菅原哲広技術主査が、「工業用水道の被災から復興まで」と題した講演を行った。

 

工業用水道の被災と復興について話す菅原さん

工業用水道の被災と復興について話す菅原さん

菅原主査は講演のなかで、東日本大震災では地震と津波により、空気弁や配水管、水管橋が破損して2000トンの漏水が起き、煩雑な余震や津波再来、がれきの山に阻まれ、困難を極めるなか、10人足らずの職員のほか県外からも支援を受け、漏水調査、破損部分の修復などを行ったが、利用可能な状況になるまでに約1カ月かかったことから、教訓として、施設を熟知する複数の経験者が必要であり、また協力者の要請・訓練、移動無線など通信手段の確保、協定などで部品や燃料の確保、複数の緊急指定業者の確保、操作がしやすい場所に弁等を設置するよう施工時の考慮、連絡管の整備など日ごろの備えが必要であると訴えた。

 

その後、山本局長の基調提起、林ガス・県公企部会長、松井同部会副部会長の分科会提起の後、経済産業省資源エネルギー庁ガス市場整備課の横島直彦課長が「ガスシステム改革の検討状況について」と題する講演を行い、ガスシステム改革を通してエネルギー政策全般について経済産業省の見解を述べた。横島課長は、経済産業省のガスシステム改革小委員会では、①新たなサービスやビジネスの創出②全面自由化を含めた小売の自由化範囲の拡大と料金抑制③供給インフラのアクセス向上と整備の促進④消費者利益の保護と安全確保を主な目的として、新たなガス事業類型のイメージなど制度の枠組みとして進んだ議論の内容や需要家保安の責任の在り方など今後の検討課題について報告し、ガスシステム改革による都市ガス事業の発展性について示した。これに対し参加者から、公営ガス事業として、ガスシステム改革にともなう地方公営企業法などの改正について総務省と経済産業相との協議について、エネルギー政策として今後の公営電力の経営戦略について、ガスの卸取引所などについての質疑が出された。

 

第2日目は午前中、日本で始めて水力発電を行った三居沢発電所を記念した三居沢電気百年館、東日本大震災の津波で被害を受けた仙台市の下水道施設・南蒲生浄化センターを視察し、また津波で多くの人を失った荒浜地区で慰霊碑に献花をした。

 

午後はガスグループと県職公企グループに分かれて分科会を行い、最後に全体会で各グループの議論について報告し、2日間のまとめを行い、集会を終えた。

 

大規模災害への危機管理とともに、電気システム改革、ガスシステム改革の検討が進むなかで、エネルギー事業の実務を担う組合員が現状と認識を共有化し、今後のエネルギー政策について議論を深めた貴重な2日間であった。