安倍政権を許さない高江のオスプレイパッドを許さない

民意は権力には屈しない

安倍政権による理不尽な基地押し付けに、県民は何度も確固たる民意を示し抗ってきた。参議院選挙の沖縄選挙区では現職の島尻あい子沖縄担当大臣に伊波洋一氏が10万6千票の大差で圧勝し、沖縄の衆参すべての選挙区で新基地建設に反対する国会議員を誕生させた。何度も示して来た強固な沖縄の民意であり、これ以上何を示せばこの国の政治は沖縄の声に耳を傾けるのだろうか。沖縄の過去の歴史を何一つ顧みることなく沖縄への差別を正当化し、71年続けてきた理不尽な植民地状態をいつまで続けるのか。沖縄の戦後はいつ終わるのか。多くの県民がそう思い生きてきた。

安倍政権は、日米同盟強化を優先させ、東村高江のヘリパッド建設工事を強行している。辺野古の新基地建設と並行させ、再び沖縄を戦場へと推し進め、過重な基地負担とともに沖縄の安心安全に生活する生存権を脅かし続けている。憲法で保障された国民の権利と自由を抑圧し、民主主義と地方自治を真っ向から否定する政府の沖縄に対する傲慢かつ不条理は到底許せるものではなく、このような権力には決して屈しない決意をあらためて示し、最後まで声を上げ続けていかなければならない。

 

傲慢な権力

高江の現場では全国から500人以上の機動隊を投入し、地元沖縄県警を合わせ1000人体制で、反対する市民への過剰な警備と規制、弾圧を繰り返し工事を推し進めている。工事を請け負った業者は、堂々と不正改造車を使用し、連日大型ダンプで材料を現場に搬入しているが、警察は違法と知りながら取り締まることを一切しない。また、沖縄県警が警察車両を使用し作業員を搬送したことや、現場の森の中では業者のトラックの荷台に20人ほどの機動隊員が乗り込み現場を移動するなど、これは不偏不党且つ中正中立を謳う警察法を逸脱した違法行為だ。現場に通ずる県道では、一般住民をはじめ観光バスなどに対する根拠ない交通規制は3時間にもおよぶ。さらに、自衛隊が9月13日、CH47大型輸送ヘリを使用し、建設機械や資材を現場に空輸したことは、国の傲慢さを露呈している。守るべき法を捨て去り、何が何でもと言わんばかりだ。

沖縄防衛局の工事も杜撰で、森の中の工事であり誰の目に着かないことをいいことに、環境アセスを逸脱した夜間工事の強行や作業員の安全を無視した工事が行われている。また、当初は環境に配慮し、ヘリパッドは一基ずつ工事をするとしていたが、工期短縮を名目に4基同時並行で行っている。また、モノレールを配置し最小限の森林伐採に留めるとした当初の計画は何ひとつ守る様子もなく、すぐに仮設道路に変更し過度な自然破壊を続けている。連日、100台の大型ダンプが砕石を現場に搬入し、多くの自然が破壊されている。高江のやんばるの森には、そこにしか棲めないヤンバルクイナをはじめ22種の固有種や126種の絶滅危惧種、5、000種以上の動植物が生息しているが、工事により生物が泣いている。

菅官房長官が会見で高江のヘリパッド工事を年内完成させると会見し、12月20日には返還の式典を行うと発表しているが、高江の現場は一部は完成するかもしれないが、すべての工事が完了する状況にはない。

工事が完了し北部訓練場の過半が返還されたことを内外にアピールし、工事に反対する県民を諦めさせることを狙った政府の姑息なやり方だ。米側から辺野古の新基地建設が既に2年以上遅れていることを批判されたが、高江の工事も遅れていることを国は認めることもできず、これ以上の日米同盟の亀裂を止めるために、状況はどうあれ返還を実証しようとしているのだ。

 

弾圧と差別を撥ね退け 連帯を

他方、10月17日には、沖縄平和運動センターの山城議長が不当に逮捕、起訴されるという権力の横暴が止まらない。現在議長を含め5人の仲間が逮捕、拘留されているが、逮捕に至る手順も不当そのもの。明らかに運動に対する弾圧で、リーダーを長期に拘留し、運動の沈滞化を狙ったものである。また、微罪にもかかわらず長期の拘留を認めた裁判所も権力によりかかった判断であり、本来の中立性など微塵もなく右傾化した司法と言わざるを得ない。

5人の早期解放を強くもとめ、弾圧や権力には決して屈しない私たちの決意を示していかなくてはならない。それは、県民が諦めず現場に結集し、基地を許さない行動をとり続けることしかない。

10月18日には、現場に派遣されている大阪府警の機動隊員が基地に反対し抗議行動をしていた市民に対し、「土人」「シナ人」という暴言を吐いた。これは、暴言を吐いた一機動隊員の問題ではなく、もっと大きな組織や、ひいてはこの国の今の政治や人権意識の欠如した社会を映している。沖縄を軽視する安倍政権そのものだ。

アメリカでは世界の予想に反し、接戦のすえトランプ候補が次期大統領に選ばれた。トランプ氏の選挙戦の数々の暴言などからすれば大統領としての資質は懐疑的だが、アメリカ国民は、これまでの既定路線の政治に「NO」というメッセージを出した。

この国はどうなのか。安倍総理は、国のトップとしての資質のない独善的政治家ではないのか。アベノミクスの失敗をひた隠し、経済政策で国民をだまし、行く末は安保関連法の強行成立、南スーダンへの自衛隊派遣、憲法改悪など戦争へ突き進む暴走を始めている。その暴走を許してきたのも私たちであり、それを止められるのは私たちしかいない。「安倍政治を許さない」たたかいをともにがんばろう。

最後に、沖縄への連帯と取り組まれている署名行動や集会等の支援に敬意を表し、高江からの報告とします。

 

 


沖縄平和運動センター事務局長 大城 悟(おおしろ さとる)沖縄平和運動センター事務局長 大城 悟(おおしろ さとる)