【インタビュー】一般職員(女性)に聞いてみた。

今回は、一般職員(女性)の立場から行政職員のアキさんにインタビュー。

一般職員になった経緯や仕事内容などについて伺いました。

Q1:【志望動機・きっかけ】

母に勧められるがままに、公務員試験を受験

 

A1:私は幼い頃から高校2年生くらいまで、ずっと保育士になりたいと思っていました。小さい子と遊ぶのが大好きだったんです。しかし当時、公立の保育所は民営化されはじめていましたし、ちょうど就職氷河期と言われていたこともあって、母に「安定して働ける公務員をめざしたら?」と勧められました。そして、母に勧められるがまま、高校3年生の夏になんとなく公務員をめざしはじめたんです。公務員に対して私が持っていたイメージは、「休みが多そう」「勤務時間がしっかりしている」「ラクそう」というもので、お恥ずかしながら「○○がしたいから、公務員になりたい」という強い思いも特にはありませんでした。

 

高校卒業後、田舎を出たかった私は、福岡市内の専門学校に通いながら、公務員をめざしました。学校を卒業して色々な職種の公務員試験を受ける中で、田舎に帰るのを迷いつつ、地元の試験も受けてみました。育ってきた故郷ですから、「町を多くの人に知ってもらいたい」と思っていましたし、学校でバレーボール部に所属していたこともあって、「スポーツで町を活性化したい」と漠然と思っていました。そして19歳のとき、無事に公務員試験に合格。2002年から、私の育った町の町役場の職員として働くことになりました。

 

 

Q2:【仕事内容】

ルーティンワークではない仕事も、市役所にはたくさんあります

 

A2:入職後は、商工観光課、生涯学習課、住民福祉課、総務課など、さまざまな部署を転々としながら、町役場の仕事を経験しました。私は11年間で5回の部署異動をしたんです。一番直近の配属となったのは、まちづくり推進係。この部署は、協働のまちづくり、地域コミュニティの活性化、町内会の運営を行なう部署です。この部署で私は、社会教育・体育の担当をしていました。

 

体育施設の管理を行なったり、使用申請をシステムに入力したり、施設の貸し借りでトラブルがあれば、現場に行くこともありました。他にも、マラソン大会や青少年育成会議、童謡コンサートの開催など、町を盛り上げるイベントの企画や実行も仕事の一つ。マラソン大会で言えば、実行委員会の会議準備からパンフレット作成、参加者への案内・集約、協力団体との打ち合わせ、看板・コーン・参加賞など大会備品の準備など、さまざまな仕事が発生します。中には地道な事務作業もありますが、同じ毎日の繰り返しではないので、刺激に溢れていました。

 

この仕事は、市民団体の方と会議をするなど、人と接点を持つ機会も多い仕事なんです。みなさんが意見を言いやすいような雰囲気作りや、何でも話してもらえる関係性を築けるように心掛けてきました。

 

 

Q3:【良かったこと・嫌だったこと】

失敗することがあっても、一生懸命取り組めば、認めてくれる

 

A3:住民会議では職員が裏方に回りつつ、市民団体の方と同じ目線で話し合いながら、一緒に決めていくというスタンスを貫いてきました。ですが、住民の方々は私よりも年上の方々ばかり。入職したての頃は私も不慣れでしたし、会議でなかなか発言が出なかったり、投げやりな雰囲気になったりするときもありましたし、「頼りにならないな」という対応をされることもありました。窓口対応では、「上司を呼んでください」、「男の人はいないの?」と厳しいお言葉をいただいたこともあります。なかなか信頼関係が築けなくて落ち込んだりもしましたが、どうにか認めていただけるように一生懸命に仕事に取り組んできました。

 

住民の方と誠実に向き合うよう努力し続けた結果、「あなたがいるから、会議はちゃんと出よう」、「あなたにだから何でも言える」と住民の方に言っていただけたときは嬉しかったですね。それだけでなく、みなさんから「もっと頼っていいよ」という雰囲気を感じたときも、嬉しかったです。この仕事をはじめてから色んな方と知り合うようになり、ときには町で「こんにちは!」と声を掛けてもらうこともあります。みなさんと信頼関係を築けたと実感できるときが、一番の仕事のやり甲斐ですね。

 

 

Q4:【イメージとのギャップ】

自ら企画したり、プロジェクトを動かしたり、人と接点を持つことの多い仕事

 

A4:私は公務員として働く前は、決められたルールの中でコツコツと事務仕事をこなしていればいいものだ、と思っていました。しかし、実際に仕事を始めるとそういう仕事ばかりではなく、公務員に対するイメージがガラッと変わったのが正直なところです。

 

自分の考えやアイデアを発言できる機会があったり、プロジェクトの担当者として重要な仕事を任せてもらうこともできています。例えば、童謡コンサートの企画。以前、青少年育成活動の一環で、ある地域に視察に行きました。その視察の中で、プロの童謡歌手の歌を聴き、町の子どもたちにもこの歌声を聞かせたい!歌で地域を盛り上げていきたい!と視察に行ったメンバーと話し、上司に提案してみたんです。すると「よし、やってみよう!」とGOサインをもらうことができた。アイデアを提案して、頭ごなしにダメと言われることはありません。若手の意見であっても、しっかり検討してもらえるのが嬉しいですね。

 

公務員の仕事は、「お休みも多いし、ラクそう」と思われる方が多いかもしれません。かくいう私もそのうちの一人だったのですが(笑)、入職してみて意外と忙しい仕事だな、という風に感じました。携わる仕事の幅が広いので、色々な状況を把握しておかなければいけませんし、ときには休日出勤をすることもありますし、市民の方に参加していただくために夜に会議を行なうこともあります。ラクがしたい、という思いだけで入ってきてしまうと、思った以上に大変かもしれませんね。

 

 

Q5:【一緒に働きたい人】

みんなと連携しながら、市民のために何ができるか、を考え続けられる人

 

A5:前向きで、発想力が豊かな人と一緒に働きたいですね。私は1を10にするのは得意なのですが、0から1を生み出すのがとても苦手。なので、そういった人と働けると学べることが多いだろうなと思います。

 

市役所の仕事とひとくくりにいっても、窓口業務のように毎日違う人と対話する部署や、農業や建設関係のように特定の住民と深く関わる部署、人事や行政のシステム関係のように直接住民相手ではなく職員が仕事をしやすくするために働く部署など、仕事内容はさまざまです。でも共通して言えるのは、どの仕事も人を相手にする仕事ということ。作業だけできればいいのではなく、人と話さなければ進まない仕事ばかりです。人とコミュニケーションを取りつつ、助け合いながら仕事を進めていくことが重要です。なので、私はコミュニケーション能力を磨くことと、町を知って好きになること、「町のために、市民のために何ができるか」「どうすべきか」「こういったことに取り組もう」という思いやビジョンを持って、楽しく働くことが大切だと思っています。

 

現在、非正規職員も年々増え続け、正規職員での就職は大変厳しい時代です。一生懸命勉強してもなかなか思いどおりにいかないこと、難しいこともあると思います。そんなとき私は、「旅行に行く」とか「美味しいものを食べる」とか、何でもいいので好きなことを計画して、それをモチベーションに頑張っています。なんだかんだ言っても、就職してからがスタート。自分の力を必要としてくれる場所があることを信じて、前向きに就職活動に取り組んで頑張ってください!

福岡県本部 アキさん

福岡県に生まれ、祖父、祖母、父、母、双子の妹の7人家族の中で育つ。小学校、中学校とバレーボールに打ち込み、現在も地元のチームに所属。(ここ1年は練習に行けず、試合のみ参加)高校を卒業後、公務員をめざして1年間勉強し、2002年に町役場の職員となる。2010年2月に「町」が「市」に編入合併し、市役所の職員として働く。その後、2013年4月、自治労の県本部の役員(※専従)になり、市職員は只今休職中。(※専従:休職や離職をし、労働組合活動に専念し従事すること)