Q.今回の介護報酬改定の特徴を教えてください。

A.全体で2.27%(実質4.48%)の引き下げとなりましたが、特に小規模通所介護と介護予防通所介護の引き下げ幅が大きくなりました。
また、「地域包括ケアシステムの構築」に向けて、「中重度の要介護者や認知症高齢者への対応強化」、「介護人材確保と質の向上」、「サービス評価の適正化と提供体制の効率化」など、介護保険制度の一部改正に合わせた改定となっています。
介護職員処遇改善加算については、これまでの3つの区分に新たに上乗せの区分が設定され、介護人材確保のために介護報酬によって賃金水準の向上が図られています。また、サービス提供体制強化加算については、従来の介護福祉士の配置割合の5割以上に加え、6割以上が新たに設けられています。しかし、こうした上乗せがなされても、本体報酬が大幅に引き下げられたことから、事業所は収益を考えて、賃金の引き上げやボーナスの支給を少額にする法人が現われています。さらに、サービスの縮小や賃金引き下げが提案されている事業所もあります。

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Q.介護職員処遇改善加算が継続されたのはどうしてですか。

A.賃金や労働条件は、法律では労働者と使用者が話し合いによって決めることになっています。介護職員処遇改善加算は「例外的かつ経過的な取扱い」として設けられたものであることから、今回2015年の報酬改定にあたって、経済団体などが処遇改善加算の継続に反対していました。しかし、労働組合がある介護事業所はごく一部で、大多数は労働組合のない職場です。私たちは、このような状況では、労使が対等な環境で賃金を決定することは困難であり、基本報酬の中に処遇改善費用を盛り込んでも、処遇改善に反映されるかが極めて不透明と主張しました。処遇改善が進まなければ介護労働者の不足が、より深刻になるからです。
介護労働者の賃金を確実に引き上げ、人材不足の解消を図っていくためには、介護労働者の賃金改善のみに使途が制限されている処遇改善加算を継続する必要があると考えます。
自治労は、私たちが応援する国会議員や連合(日本労働組合総連合会)と連携して、処遇改善加算の継続と充実を強く訴えた取り組みを行ってきました。

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Q.報賃金引き上げのために、介護労働者はどうすればよいのでしょうか。

A.賃金を引き上げるためには、事業所の判断で決めるか、職場の労使が話し合って決めなければなりません。しかし、事業所はつねに収益を考えますから、労働者が納得できる賃金の改善を行う保障はありません。
賃金の改善をきっちり実現させるためにも、職員が団結して労働組合を結成し、事業所と話し合いを行うことが必要です。そして、介護職員処遇改善加算とサービス提供体制強化加算などの請求がしっかりなされているのか、検証することです。
労働組合の活動と役割は、介護労働者の賃金を改善することだけではありません。
介護は、地域住民が安全・安心な生活を維持していく上で極めて重要な社会資源です。そして介護労働者は、その基盤です。しかし、介護労働者を取り巻く労働環境が厳しく、離職者が相次ぎ、人材確保が困難になれば、介護サービスが崩壊します。介護労働者の処遇改善と人材確保、離職防止およびキャリアアップを図ることは、高齢者とその家族の尊厳を守るために必要不可欠であり、誰もが安心して暮らせる地域社会を築いていく基盤です。労働組合の役割は、介護労働者の確保とサービスの向上に資する存在です。
今回の改定では、これまで介護職員処遇改善加算を届出・請求していた事業所で、経営が赤字となる場合など、やむを得ない場合は、賃金引き下げを一定期間、認めることとなりました。その際には、労使合意等の手続きが必要です。事業所による一方的な賃金引き下げをさせないためにも、労働組合の結成が必要です。
現場に精通した介護労働者一人ひとりの「声」と「想い」を「行動」に変えて日本で介護を守るために「労働組合」を創りましょう!

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Q.自治労として今後をどのように考えていますか。

A.今回の介護報酬改定は、介護労働者の賃金・労働条件をさらに厳しくしています。介護職員処遇改善加算などを届出・請求しなければ、マイナス改定となった介護報酬だけでは、介護労働者の処遇は、より一層低下することが予想されます。
“アベノミクス”が宣伝されて、大手企業を中心に今春、賃金の引き上げが言われていますが、介護の現場では一向に労働者の生活が楽になりません。経営が厳しいことを理由に、賃金の引き下げや労働者の解雇などが、むしろ増加する恐れさえあります。その結果、介護サービスの量と質は低下し、介護を必要とする利用者の生活の質も悪化する恐れがあります。
介護の社会化と家族の負担を軽減するために創設された介護保険は、サービスの利用者と提供者を苦しめる制度となってはいけません。
自治労は、国会や省庁、社会保障審議会に対する取り組みを行っています。引き続き、今回の介護報酬改定の影響調査を行い、現場の声と実態に基づく取り組みを進めます。
私たちは、介護職場に労働組合をつくり、介護労働者の賃金・労働条件を改善し、介護を魅力あるものに変えることで、質の高いサービスを確立することができると考えています。みなさんも、私たち自治労に加わり、介護労働者の賃金改善や、魅力ある日本の介護を実現するために、一緒に活動しませんか?

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みなさん
労働組合に結集しましょう!!!

組合をつくりたい!入りたい!