【自主レポート】
地域の子育ち力を高めよう
─ 「子育ちショップ・ビタミン愛」の冒険 ─
福井県本部/鯖江市職員労働組合 橋本 和久
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1. 設立までの経緯
鯖江市には、11ヵ園の公立保育所があります。そこで652人(平成15年度)の園児が保育を受けています。これら公立保育所の民営化の検討問題が持ち上がったのは、今から約6年前、平成10年のことです。
この年の1月、財政再建を公約に当選した新市長のもと、市内の温泉保養施設や施設管理公社の民営化、公的施設へのボランティア導入などの民間活力導入策が矢継ぎ早に打ち出されました。そうした流れの中で、市内の公立保育所についても、その施設の民営化(あるいは既存の民間法人への運営委託化)を進める意向を、市長は定例市議会の「施政所信」の中で数度にわたり表明してきました(ちなみに、市内には民間法人が運営する私立保育園が11ヵ園存在し、こちらの総園児数は1,595人)。
このほかにも、老朽化した公立保育所の建て替え問題に端を発した、保育所と幼稚園における幼保一元化の検討(平成12年度~)、保育所がない地区(学区)における公立幼稚園での預かり保育の実施(平成13年度~)など、公立保育所運営の根幹に関わる重要な改革・変更が続きました。
これらの議論を通じてまず指摘されるのが、公立保育所が保育士不足(現状でも3分の1の職員が臨時職員である)などの理由から、本格的な「早朝保育」「延長保育」「乳児保育」等に取り組めていないという問題点でした。
鯖江市職員労働組合では、こうした状況に対処するため、随時、全保育所職員で学習会を行い、意見交換を行いました(幼保一元化問題では、幼稚園教諭との合同学習会も行うことができました)。そこでは、予算・人員・施設など限られた条件のなかで、地域の子育ちに公立のサービス機関がどのような役割を果たすべきかについて、非常にシリアスな議論を続けてきました。
民営化問題が俎上に上がった当初、保育士から出された意見としては、「なぜ今、拙速に『民営化』を進めるべきなのか」「私立には私立、公立には公立の良さがあり、市民はそれを理解して選択している」という声が多数聞かれました。
また、公立と私立のあいだで最も顕著な違いとなっている保育時間の差についても、「現場の職員としても、決して保育時間を延長する気がないわけではない。現に、今でも、厳しい職場環境の中でやりくりをし、実質的には『早朝保育』『延長保育』等を行って、市民から出される新しいニーズに応えている」「職員の数さえ揃えば、今でもニーズに応えられる」等の声が出されたことは、市民と共に行う職場改革を目指す組合としても心強いものがありました。
確かに、民営化問題は、組合員の職場の存続に関わる重要な問題ですが、地域における保育事業が市議会等での議論を通じ、市民生活に直結した市政の重要な課題であるとの認識が生まれてきたことも事実です。言い換えれば、これらの議論は、<問題>でもあるのと同時に、公立保育所の存在意義の再確認、ひいては公的な保育機関がこれまで取り組めなかった「市民ニーズに対応した新しい保育サービス」に本格的に踏み込むことを考える絶好の契機とも捉えられました。
2. 「子育ちショップ・ビタミン愛」
こうした過去数年間にわたる鯖江市における地域保育事業の見直し論議を見てくると、これらのすべてに共通するのは、方針決定にいたるプロセスの拙速さ、特に「市民参加」の欠如であると思われます。確かに各種の検討委員会等には市民代表も入っていますが、そうした委員会での議論自体、市民の皆さんに広く周知されているとは言い難いのが実状です。地域の子育て環境が、現在、大きな曲がり角にあることは事実ですが、当の施設に子どもを預けている親ごさんや、地域の人たちは、新聞報道等で断片的な報告(しかもほとんどが事後報告)を見かけるのが関の山で、大きな改革・変更に自らが立ち会っているという実感はほとんどなかったでしょう。
こうした現状を打破するため、職員組合では、子どものいる人もいない人も、大人も子ども自身も、公立の子ども関係の機関もNPOも、みんなで地域の子どもたちに関わっていく体制づくり=「子育ちを地域社会に開いていく」ことが大切だという意識から、有志職員と公募市民によるワークショップ「子育ちショップ・ビタミン愛」を設立しました(平成12年7月~)。当ワークショップの立ち上げにあたっては、地域のNPOグループ(鯖江子ども劇場)と連係し、会の持ち方や運営方法まで、すべてゼロから話し合いのなかで方向性を決めていくスタイルを貫きました。(例えば、会の名前。当初は「地域子育ちワークショップ」といういかにも行政じみた仮ネーミングで会員募集を始めました。が、この会に「ビタミン愛」というすばらしい名前を考えてくれたのも、子ども劇場の「こめちゃん」こと米谷事務局長さんでした)
職員組合からは、主に保育士・幼稚園教諭が参加し、一般の市民の皆さんとあいだで率直な意見交換が行われています。保育士・幼稚園教諭としても、父兄以外の市民の皆さんと直接対話ができるという点で、新鮮な刺激を受ける場となっています。
この間、不定期ながら例会を開き、子育ちに関するそのときどきのタイムリーな話題について意見交換・情報交換を行っているほか、「幼保一元化」「地域の子どもを知る」「子どもの権利条約と地域の子育ち」などのテーマで、「地域子育ちセミナー」と題した市民参加イベントを開催してきました(この中のいくつかは、隣接の武生市職員組合、自治労福井県本部等と共催で行いました)。
3. 「ボランティア養成講座 ちゃれんじ・パパ・ママ」
こうした取り組みの中から、平成14年には「ボランティア養成講座 ちゃれんじ・パパ・ママ」という企画が生まれてきました(鯖江市民活動交流センター・交流委員会と共催)。
これは、地域の子育ちを支える人材の養成を目的に、市内のティーンズ=中学生・高校生に、1対1で0歳から5歳までの乳幼児の世話をしてもらう実践講座です。同時に、お母さん・お父さんには、ちょっとのあいだ子どもさんのことを忘れ(地域に預けて!)、集団ゲームやメディテーションタイムなどで、リフレッシュしてもらうというのも、この企画の目的のひとつです。
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幼児の目線で
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スクールカウンセラーとの懇談
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講演会やシンポジウムの開催は何度か経験していた私たちですが、実際に赤ちゃんやお子さんを預かるというのは、実践するにはかなり勇気のいる企画でした。初年度、講座の企画を進めるにあたっては、「親ごさんは、本当に赤ちゃんを預けてくれるのか?」「いつも親といっしょにいる乳児が、親から離れられるのか?」「安全管理は?」などなど、こうした課題の解決に多くの会議を重ねました。
幸い、ワークショップのメンバーに公立保育所に併設された「子育て支援センター」の指導員がおり、この職員と交流のある市内の子育てサークルのご協力で、30人程度の乳幼児の参加があり、約2時間弱のあいだ、ティーンズの皆さんに貴重なパパ・ママ体験をしてもらうことができました。
初年度に引き続いて行われた今年(平成15年)は、年齢層を変えた2回のパパ・ママ体験に各種の事前学習を組み合わせ、全5回の連続講座としました(別表1)。
なお、講座終了後の平成16年4月に、さばえNPOセンター主催の演劇「天狗のかくれ里」公演において、講座を受けた修了生(ティーンズ)による託児サービスを行い、講座の成果を試しました。
4. 「ちゃれんじ・パパ・ママ」のねらいと効果測定1(地域の中で)
今回、ちゃれんじ・パパ・ママの企画にあたって、私たちは次のようなことを、ティーンズの皆さんに体験してほしいと願っていました。
(1) 子どもたちと同じ視点に立って、いっしょになって笑ったり、困ったり、泣いたりすること
(2) 自分の子ども時代のことを、ちょっとだけ、思い出すこと
(3) 親(保育士さんや幼稚園の先生)の大変さ・苦労を知ること
(4) そして、その苦労は、同時に何ものにもかえがたい喜びでもあることを知ること
今回はたった2時間×2回の体験でしたが、ティーンズの皆さんの感想文(別表2)を見るかぎり、彼らは私たちの思いをしっかりと受け止めてくれたように思います。
また、スタッフ、サポーターとして参加した子ども劇場のメンバーや保育士・幼稚園教諭にとっても、自分のすべてをぶつけて子どもたちと向かい合うティーンズの皆さんの真剣な姿を目の当たりにして、そこから学んだことはたくさんあります。実際、大切なお子さんを私たちと中高生に預けてくれた親ごさんも、わが子を見つめる中高生たちの様子に打たれ、ほとんど全員の方が「またこの企画に参加したい」というアンケート結果を寄せてくれています。

困っている子には保育士がサポート
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幼児をだっこする暖かさを知る
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その意味で、この講座はまさに「教育」ならぬ「共育」の場であったと思います。
先に見た「ビタミン愛」の設立目的にあるように、「子どものいる人もいない人も、大人も子ども自身も、公立の子ども関係の機関もNPOも、みんなで地域の子どもたちに関わっていく体制づくり」を目指し共に学んでいくことが、今、急務であると言えます。そのことが、地域の子育ち力を高めることにつながり、ひいては、地域の自治力を高めると信じているからです。
とはいえ、あらためてまわりを見わたすと、生きる力の低下、いじめ、引きこもり、少子化、ドメスティック・バイオレンス、育児放棄、長期不況による社会不安……子どもたちをめぐる環境は、決して楽観できるような状況にはありません。そうした中で、今後、私たちはこのような企画を継続して開くことで、たとえ一瞬でも、参加者の心に「人とのつながりの中から育まれる、自分を大切に思う気持ち」という小さな「ともしび」をともす努力を続けて行きたいと考えています。
5. 「ちゃれんじ・パパ・ママ」のねらいと効果測定2(組合員の中で)
この講座の実践にあたっては、組合からは、公立保育所・幼稚園教諭・子育て支援センターの指導員などが参加し、中高校生への助言、子どもさんの安全管理などを担当しました。講座後の感想文からも、参加した中高校生の目にも、「頼れる先輩」として映った様子がうかがえました(別表2)。
その意味でこれは、NPOの持つ斬新な企画力・柔軟な行動力に、長年の勤務でつちかわれた組合員(公務員)の実績等が加わることで、はじめて実現した企画でした。
実際に子どもを預けてくれた親ごさんからも、「保育士の方もおられたので、何かアドバイスしてもらえるし、安心でした」「保育士の先生などがサポートしてくれると聞いていたので、その辺は安心していました」という声が多くあったことは、公的サービスの質を高める運動を進める組合としても大変うれしい限りです。
一方、当の組合員からは、若手職員を中心に「自分の保育を振り返るいいきっかけになった」「あらためて保育士という仕事は、大切な子どもさんをお預かりしている仕事だと思いました」という自らの職務を振り返る感想が少なからずありました。さらに2回目となる今回は「これからもできる限りサポートしていきたい」「今後もこのような企画を続けていけるとよい。サポートする保育士も、新しい人を意識して誘っていくとよいのでは」という前向きな意見が、ベテランの保育士さんから出されるようになってきました。これまでは、「ビタミン愛」と「さばえ子ども劇場」の主催ということで、希望者のみの参加でしたが、NPOと組合員が対等な立場で協働事業を積み重ねた結果、組合の保育部会としてより組織的・継続的な事業に広げていくことも、ようやく視野に入ってきました。
ただここでも大事な点は、この事業を、組合という閉じた輪の中で完結させてはならないということです。これまでも、保育士の中で自主的に応援してくれる人を広く募っていく一方で、私立の保育園に勤める保育士さん、市の保健師、小学校の教諭、小学校の教育助手の指導員など、地域の子育ちに関わる公務員・民間の方に意識的に呼びかけ、少人数ながらそれぞれサポーターとして参加をいただいてきました。こうした方向性は、今後も継続していきたいと考えています。
6. おわりに
今、見てきたように「ちゃれんじ・パパ・ママ」の事業を通じ得たものとしてなによりも大切なことは、やはり「人の輪」です。「地域の子育ち」をテーマに、立場の異なる者同士が共に語り、共に行動していくことで、得られるものは非常に大きいと言えます。
その意味では、「ビタミン愛」の取り組みは、まさにこれからが正念場であると思われます。組合員(公務サービス労働者)が地域の人たちと正面から向かい合っていく<場>が、ようやく手の届くところにできたのです。私たちは、自らが地域の中で果たしていく責務・役割から目をそらさず、これからも地域の仲間と<共にあり続けなければならない>ことでしょう。
(別表1) 講座内容
回
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テーマ(日時・場所)
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内 容
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参加
人数
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1
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「命の大切さと10代の性について」
(2003/10/19)
さばえNPOセンター |
助産師・塚原敦子さんに赤ちゃんが誕生するまでをわかりやすくお話していただいた。学校で、何度かこのような話を聞いている女子高校生も、助産師の体験からのお話は、命の大切さや、母親になることの喜びなどスライドを見ながらとてもわかりやすくためになったという感想が聞けた。今回は、10代の性についてもお話していただいた。 |
10名
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2
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人形劇「あなたが生まれるまで」鑑賞
(2003/11/1)
アイアイ鯖江 |
原作は、生まれたばかりの我が子のために書かれた外国の童話で、生まれるまでの両親の不安や、喜び、そして、生まれるまでの赤ちゃんの不安や希望などが、おもしろく楽しく演出されていて、出産シーンにいたってはとても神秘的であり、涙している母親もいた。学生たちは子どもたちが喜んで観劇しているようすをみて感心し、おなかの中の赤ちゃんにも感情があるのかとびっくりしていた。 |
20名
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3
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表現ワークショップ
(2003/12/21)
アイアイ鯖江 |
幼児教育・表現教育の研究を長年されている花輪氏の表現ワークショップ。最初は恥ずかしがっていた学生たちも、先生の話術にだんだんのって、いろんなゲームなどに夢中になっていった。背中を合わせて二人同時に立ち上がるという動きは、お互いを信じて相手に体重を預けるというコツがつかめれば簡単な動きなのだが、最後までたちあがれなかった子たちもいた。 |
25名
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4
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乳児保育体験
(2004/1/18)
アイアイ鯖江 |
0~2歳の乳児の保育を体験。自我が芽生えてきた子たちの中には、母親と離れられない子も多く、最初はあちこちで泣き声が聞こえた。保育士さんたちのサポートを受けながら、泣きやまない子どもに、辛抱強く話し掛けている学生に、本当に子どもが好きなんだなぁと感心した。最初は見知らぬお兄さんお姉さんにこわごわの子どもたちも、様々なおもちゃなどで相手をしていると、そのうち楽しそうに笑い声をあげるようになり、最初の不安そうな顔はどこかへ行っていた。保護者は、別室でゲームをしたあと、日頃の子育ての不安や、悩みなどを出し合い、保育士・栄養士・保健師さんたちの的確なアドバイスを受け、親同士の交流を深めていた。 |
26名
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5
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幼児保育体験
(2004/2/8)
ふれあいみんなの館 |
3歳~5歳児の保育体験。保育というよりは、一緒に遊ぶという形になると思ったので、走りまわることのできる体育館を借りた。おままごとや・ブロックの他、なわとび・鬼ごっこ・トンネルくぐり等かなり動き回る様子が見られた。最初は、初めて会う学生たちによそよそしい態度なのだが、いつものお友だちと違うお姉さんやお兄さんに120パーセントの元気で遊んでいた。学生たちは、子どもが何をしたら喜ぶのか彼らなりに一生懸命考えて遊ばせていた。子どもたちの中には、「今度いつ遊ぶの?」と心待ちにしている子もたくさんいるらしい。4月から小学生になる子どもを持つ保護者は、スクールカウンセラーのご自分の体験談を交えたお話がとても参考になったようで、終了後、先生に質問される方も何人かおられた。 |
30名
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(別表2) 受講生の感想(抜粋)
学 年 等
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感 想
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中学2年・女子
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●もうめっちゃ小さい子可愛いかったです。
0~2歳の子は、職場体験の1日目の時に1回もたせてもらっただけで、その時はあんまり泣かなくて、泣いた子をあやしたコトがありませんでした。
今日の子「ゆうとクン」は、後半泣いちゃって、ほんと大変だったけど、最後お母さんに会えて、わたしに笑顔みせてくれた時は、すごく嬉しかったです。
ゆうとクンのお母さんにも「ありがとう」といってもらえて・・・
次の、3~5歳の子といっしょに遊べる?のも楽しみです。 |
高校2年・女子
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●赤ちゃんと接したことは何回かあるけれど、今日はひと一倍疲れた。
私がお世話した男の子は、お母さんと離れた瞬間から泣き始めて、しばらく泣いていた。
だっこしてなきやんでから、おかしや、ジュースをのんだりして、そのあと絵本や、車のおもちゃ・人形や積み木で遊んだ。興味をしめしてくれた時はうれしいし、笑ってくれた時の方がもっとうれしい。終わったあと、腕がすごく痛くなったけど、お母さんの大変さがすこしだけどわかった気がした。 |
高校2年・女子
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●前回よりも大きい子で、会話もできて自分も楽しむことができたように思う。やっぱり、笑顔で楽しそうにしていてくれると自分も安心できてよかったです。自然に、無意識で手とかつないできてくれるとうれしかったです。こういう小さな子とふれあう機会を増やしてほしいと思いました。たくさん参加する度に少しずつ自信がついて、小さい子にとけこみやすくなっている気がしました。でも、よその子を預かるのだから、責任は重大だなぁとあらためて実感しました。 |
高校2年・男子
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●今日いっしょに遊んでくれたまさゆき君は、とても元気のいい子だったので、楽しい時間をすごせました。
最初はおとなしい子のように感じたけれど、時間がたってなれていくと、いろいろ話してくれたり、自分から遊びをさそってくれたりしてとてもうれしかった。僕は男の兄弟がいないので、自分の弟みたいに遊べたと思うし、こういう経験はほとんど初めてと言えるのですけど、まー君みたいな子と遊べて緊張感もなくなり、本当にいい時間をすごせました。将来、保育士になりたかったのですが、今日の実習でますます興味がわいてきました。
とてもいい経験ができほんとに参加してよかったです。今日はお世話になりました。 |
中学1年・男子
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●最初は、泣きっぱなしで大変でした。でも、だっこして、ゆすってあげたら、すぐ寝てしまいました。寝てしまうと、あまりすることはなかったけど、子どもの寝顔がすごくかわいい、と思いました。
僕の小さいときも、大変だったんだろうな、と思いました。 |
中学3年・女子
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●困ったことは、何でも口につめることです。あぶなっかしくて、驚きました。でもけいちゃんのおばあちゃんが、「このころの時の赤ちゃんは、口で物を感じるんだよ」と言っていました。なるほどなあー、と思ってました。
今日、このパパママボランティアに参加して、とてもためになりました。赤ちゃんのこととか、赤ちゃんがどれだけ重いのかもわかりました。でも、それは命の重さなんだなあ、と思いました。 |
中学2年・女子
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●今までに保育ボランティアをしたことはあったけれど、ここまで小さい子(1歳の子)の面倒をみたことはなかったので、いろいろとまどうことがありました。
お母さんがいなくなったら、泣いてしまって困ってしまいました。(サポーターの)先生が抱っこすると泣き止むのに、私が抱っこしようとすると、また泣き出してしまうので、先生はすごいな、と思いました。これからもこういう機会があったらやりたいです。 |
中学3年・女子
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●おやつを食べてるときぐらいからずっと泣いてて、どうなるのか、と思った。抱っこしてても、ずーっと泣いてた。後半から、おんぶをして歩き回った。しばらくは、まだ泣いていたけど、だんだん泣き止んできた。そして、寝た。
ちょっと大変だったけど、楽しかった。保育士は、こんなことやあんなことをこなしているんだ、と思い、大変だ、と思ったけど、私は保育士になりたい、と思う。 |
高校2年・女子
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●はじめ、なついてくれたと思ったら、いきなり「キライ!」って本気の顔でニラまれながら言われて、すごく傷ついた。私が泣きそうになりました(笑)。
でもだんだんなついてくれて、一番印象に残ったことは、いっしょに手を洗ったことです。鏡をいっしょに見て顔を近づけただけですごくはしゃいで、水をかけ合ったり、石けんを服につけてきたり、私たちにとってはただの「手を洗う場所」でも、子どもにとっては「遊び場」になってしまうんだな、って思った。 |
高校3年・女子
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●途中、やっぱり「ママ、ママ」とお母さんをさがしに行くのをなだめるのがムズかしく、保育士さんが助けてくれたとき、みようみまねでなだめました。「ママ、探しに行こうね」って言うと泣き止んでくれて、抱っこして歩いているうちに、ぐっすり寝てしまいました。40分近く抱っこしていたので、腕がしびれてとっても痛いです。
今までたくさんこのようなボランティアはしてきたけど、今日ほど疲れて、いろいろタメになって、すごく楽しかったことはありませんでした。ありがとうございました。 |
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