【自主レポート】

第34回兵庫自治研集会
第10分科会 「地域力」「現場力」アップにむけた学び合い

 函館市の対岸の青森県大間町に世界初フルMOX燃料を使用する「大間原発」が建設中である。函館市は、遮蔽物の何もない目の前に建設されているにもかかわらずEPZの範囲外との理由で蚊帳の外に置かれていた。そのような状況で、建設中止を求め住民に呼びかけながら行った様々な運動の中から、自治労としての今後の脱原発に向けた運動のあり方について提言する。



続・『イベント』を通した協働のまちづくり


北海道本部/羅臼町職員組合 浅野芽久美

1. はじめに

 近年、協働のまちづくりとして町民と行政が一体となり活動する事業が増えてきている中、行政としてではなく役場職員組合として町民に交わり活動できているのかを考え、昨年はイベントを一つの手段として地域住民と労働組合がどのように相互理解を深め、ひいては公務員批判抑制に取り組んでいくのかを検討、活動紹介したレポートを作成しました。
 過去の経験等を活かしてイベント開催を目指す過程を活用し、地域住民の要望や不満を聞き、行政側のことについても知ってもらえる場となればと考え、その活動の中心となる組織創りに重点を置き活動してきたところです。
 本レポートでは、昨年からの進捗状況と今後の課題について提言をするものです。

2. これまでの取り組み、現状

 先ほどの紹介のとおり、昨年は活動の中心となる組織創りということで、主要メンバーが幾度か集まり話し合いが行われてきました。
 しかし、職種も全く違い正式な協議会でもない中で、予定していた日に顔を合わせられないということも出てきて具体的な進展は見えないでいました。
 そんな中、町主催の一大イベント「知床開き」が6月に開催され、近年では初の試みで漁協青年部と商工青年部が連絡会議を開き、知床開きの中の一つの催しとして「子どもドッヂボール」が行われることになりました。また町主催のお祭りということで役場から若手職員も参加し普段共に何かを運営することのない三者が協力し、子どもたちのためのレクリエーションを成功させたのです。
 その後反省会ということで交流会も行われ大いに盛り上がり、次はレクリエーションに参加した人だけでなく漁協、商工、役場の青年部で何か企画しようという話が決まったところです。
 この三者の協力は随分前に行われて以来久しぶりのことで、現在の役場職員ではほとんど経験がなく新たな企画としての可能性がみえてきました。

3. これからの取り組み、課題

 昨年に話し合いがもたれていたイベント立ち上げの企画も、こうした機会が出来たことで更に幅が広がり、人が集まることにより、物産の販売やビアガーデンなどいろいろな案も出てくるようになりました。
 また、主催者になるには多くの町民を巻き込み参加してもらわなければなりません。運営するにも普段交流がなかったり、経験の少ない青年同士が行事を取り仕切るのはなかなか難しいことです。他団体が集まればまとめるための代表者も必要となってきます。
 今後も継続して職員組合がこうした町民の団体と手を組んでいくためには、やはり土台作りが必要不可欠です。まずは交流を重ね、その中で企画についてだけでなく本来の目的であるお互いへの理解を深められるような話し合いができればと考えます。

4. まとめ

 昨年からなかなか進展のなかったイベント立ち上げの道も、新たな連絡会議という道からまた新しい見方をすることができました。ここまで新しいもの創りの大変さを知り、また不意な機会から大きな可能性がうまれることもあるということを学びました。視野を広くして、好機をひろいどんどん関わっていく姿勢が大切となってきます。
 今回新たに連絡会議ができて、そこに各団体の青年層が集まることになれば町民からの注目も高くなり、知名度の低かった役場職員組合の活動もアピールできます。
 最終的に自分たちのことを理解してもらい公務員批判の抑制につなげることが労働組合としての目標ではありますが、自分たちももっと仕事以外でも町民のことを知らなければならないし、ここの間が密になれば不満や不安等が溜まる前に気軽に声をかけてもらえるはずです。
 まだまだどの道も始まったばかりではありますが、自治研をとおしてこれからもより良い自治活動を考えていきたいと思います。