【自主レポート】

第36回宮城自治研集会
第12分科会 ほんとうの住民協働とは? ~地元スペシャルになろう

 大分市議会では、若年層の政治参加意識を喚起することを目的に、2011年度から若年層との意見交換を実施しています。
 本レポートでは、これまでの取り組みの経過に加え、2015年度に「18歳選挙権について」をテーマの1つとして取り組んだ結果について報告します。



若年層との意見交換会について


大分県本部/大分市議会議員 宮邉 和弘

1. はじめに

 大分市議会では、若年層の政治参加意識を喚起することを目的に、2011年度から若年層との意見交換を実施しています。
 私たち大分市議会が、市内13ヵ所の地区公民館等で毎年開催する市民意見交換会には、若い世代の参加者が少ないのが現状であり、この若年層との意見交換は、議会が行う活動に若者が参加できる機会として捉えています。


2. 形 態

(1) これまでの取り組み状況
 昨年度(2014年度)は、高校3校、大学1校、専門学校2校の計6校において実施しました。意見交換の相手先については、高校、短期大学を含む大学、専門学校の3つに区分する中、各1校以上と意見交換を行うようにしており、議員の紹介により実施する学校を決めることとしています。また、議員が学校に出向く形で実施しています。
若年層との意見交換の開催状況について(2011年度~2014年度)
 【目的】   若年層の政治参加意識を喚起する
 【開催時期】 市民意見交換会の開催期間を中心とした10月下旬ごろから11月に開催
 【テーマ】  特にテーマを設けず、フリーな意見交換としている。
≪意見交換の実施校≫
2011年度2012年度2013年度2014年度
高校 大分舞鶴高校
大分工業高校
情報科学高校
大分工業高等専門学校
鶴崎工業高校
大分雄城台高校
大分国際情報高校
大分高校
大分西高校
大分商業高校
大学
(短期大学含む)
大分大学 日本文理大学 芸術文化短期大学 看護科学大学
専門学校 大分経理専門学校
IVY総合技術
工学院
大分経理専門学校
IVY総合技術
工学院
大分経理専門学校
IVY総合技術
工学院
大分経理専門学校
アンビシャス国際美容学校
2014年 若年層との意見交換について
高  校 大学
(短大含む)
専門学校
大分
商業
高校
大分西
高校
大分
高校
看護
科学
大学
大分
経理
専門
学校
アンビ
シャス

国際美
容学校
1.開催日11月中11月13日(木)10月30日(木)10月20日(月)2015年
1月13日(月)
11月18日(火)11月20日(木)
2.開催時間各校と調整の上、決定10時35分~12時16時~17時14時~14時50分14時30分~15時30分9時20分~11時9時~10時30分
3.開催場所各校に出向く第1棟2階会議室管理棟3階会議室特進校舎理科室管理棟2階23講義室本館11階111教室1階ホール
4.テーマ特にテーマを設けず、フリーな意見交換とする。
 議会(議員)が大分市を魅力あるまちにするための思いや実際の取り組みを語り(議員になろうとした夢がある動機なども語りつつ)、政治に求めるものを聞きながら、選挙で投票することなどが、自らの生活に影響することを理解してもらい、政治に対する関心を促す。学生から自由に語ってもらい、それに議員が応える形での意見交換とする。
(例)どんなまちにしたいか。中心市街地、大分市のイメージ、雇用・労働 等々
グループに分けて意見交換を行う。
意見交換終了後、生徒から各グループで出された意見・質問等について発表していただく。
グループに分けて意見交換を行う。グループに分けて意見交換を行う。講義形式にて意見交換を行う。グループに分けて意見交換を行う。
意見交換終了後、学生から各グループで出された意見・質問等について発表していただく。
グループに分けて意見交換を行う。
意見交換終了後、学生から各グループで出された意見・質問等について発表していただく。
5.出席議員構成議会活性化推進委員を中心として、出席を希望する議員 松木、倉掛、足立、広次、帆秋、松下、指原、エイジ、荻本、泥谷 松木、安東、宮邉、エイジ、三浦、橋本、川邉 仲道、松木、広次、斉藤、帆秋、エイジ、三浦、大石、仲谷、川邉、国宗 松木、倉掛、足立、井手口、広次、帆秋、宮邉、安東、篠田、指原、エイジ、三浦、川邉 松木、倉掛、藤田、野尻、足立、長田、井手口、広次、帆秋、松下、宮邉、エイジ、三浦 松木、倉掛、足立、広次、宮邉、安東、日小田、田原、エイジ、佐藤
備  考生徒会や部活動の主将を中心とした32人2年生31人特進2年A組の生徒18人(TOS取材有)看護学部看護学科3年生79人1・2年生24人美容科の学生42人

(2) テーマの選定
 意見交換のテーマについては、これまで、特にテーマを設けず、フリーな意見交換としていましたが、2015年度の実施にあたっては、「18歳選挙権について」をテーマの1つとして、取り組むこととなりました。
 学生・生徒からの意見等の取り扱いについては、これまで、基本的にその場で完結させるようにしていましたが、議会としての対応が必要であると判断される意見があった場合は、議会活性化推進会議で取り上げて協議することとなりました。
 この議会活性化推進会議とは、議会改革及び議会基本条例に基づく議会運営に関し協議又は調整を行うことを目的としており、議長、副議長及び会派から選出された各1人以上の議員で構成されています。この会議において、若年層との意見交換の運営方法や相手先などを協議し決めています。

(3) 意見交換の時間
 意見交換の時間については、昨年度、短い学校で50分、長い学校で100分となっています。これは、各学校と協議する中、時間などを決めているため、学校によって時間が異なっています。

(4) 出席する議員
 出席議員は、議会活性化推進会議の委員を中心に、全議員に声かけをしており、出席を希望する議員が参加することとしています。いずれの学校も10人程の議員が出席しています。

(5) 実施形式
 意見交換の実施形態については、講義形式やグループ形式がありますが、グループ形式で意見交換をする場合のほうが、学生・生徒から積極的に意見や質問が出されています。
専門学校生との意見交換の様子高校生との意見交換の様子


3. 実施後のアンケート調査結果

 意見交換実施後のアンケート調査では、6割以上の方が「政治に対する意識が変わった」と回答しており、ある程度の手ごたえを感じているところです。

◆学校別参加人数
参加人数回収数参加議員
大分高校188%188%1117%
大分西高校3114%3013%11%
大分商業高校3214%3214%1117%
大分経理専門学校2411%2411%1320%
アンビシャス国際美容学校4219%4219%1015%
看護科学大学7934%7835%1320%
合 計226100%224100%65100%

【問1】年齢
10歳代11652%
20歳代10848%
30歳代以上0%
無回答0%
合 計224100%
性 別
男 性7031%
女 性14967%
無回答2%
合 計224100%
【問2】議員の説明等について
分かりやすかった18382%
どちらとも言えない3516%
分かりにくかった1%
無回答1%
合計224100%

【問3】議員との意見交換で自分の政治に対する意識が変わったか
変わった13862%
どちらとも言えない6830%
変わらない157%
無回答1%
合計224100%

【問4】意見交換の時間について
長かった3%
ちょうど良かった15570%
短かった6127%
無回答0%
合計224100%

【問5】今後、機会があれば意見交換に参加したいと思うか
参加したい13762%
あまり参加したいと
思わない
2712%
参加したくない0%
わからない5725%
無回答1%
合計224100%

【問7】市議会及び市政に期待すること
ある8940%
特にない6127%
わからない5826%
無回答167%
合計224100%

4. おわりに

 第189通常国会で、改正公職選挙法が成立し選挙権が20歳から18歳に引き下げられました。若者の多様な価値観や意見が政治に反映される貴重な機会となりますが、18歳といえば社会人として働いている人もいれば高校生もいます。政治に対する関わり方についてしっかりとした啓発が必要となります。今後も、若年層との意見交換を続けながら大分市議会としても情報発信をするとともに若者が積極的に政治に参加できるよう取り組みを進めていきたいと思っています。
 大分市議会は、今後も、このような多くの市民の方々に参加をしていただく取り組みを通して、開かれた議会、政策提案をする議会として、さまざまなご意見を政策に反映していきます。