【レポート】

第39回静岡自治研集会
第7分科会 まちおこし ~持続可能な地域づくりの取り組み~

 このレポートでは、これまでの青年部の活動を通じての地域との関わり方やこれからの職員組合がどのように地域と関われるかを考えていく。



地域との関わりについて
―― 青年部活動を通じて ――

島根県本部/川本町職員組合 藤原 直之

1. 駅舎の清掃活動

 三江線廃線後の旧石見川本駅舎は現在、バスの乗客の待合等に利用されており、ポイ捨てされたごみや虫の死骸などが溜まっていき、駅舎の環境悪化が進み利用者に不快感を与えてしまうことが危惧されている。
 そこで、青年部では地域貢献活動として駅舎の清掃活動を毎年計画しております。
 今年も2月末に第1回の清掃活動を実施したところ、大量のごみを撤去することができ、清掃にやりがいを感じた部員もいました。
 清掃活動では、床の掃き掃除や、窓や天井のクモの巣とりや駅舎周りの草取りなどを実施しました。
 バスの乗客等が気持ちよく駅舎を利用できるように、今後もこのような活動を続けていきたいと考えています。

2. 駅舎を利用したイベントの実施

 旧石見川本駅舎を活用し、「イルミネーションかわもと」を毎年冬に実施しています。このイベントは、地域の組織(商店会、商工会青年部・女性部、島根中央高校、川本町職員組合女性部)の代表者により実行委員会を結成し、駅舎にイルミネーションの飾り付けと点灯を行っています。
 点灯初日には「点灯式」を行い、およそ200人が来場します。点灯式では地域の各団体により、下記のような催しを実施し、主に子ども達にとって駅舎が思い出となるよう尽力しています。
 (点灯式の催し)地元高校生によるクイズ大会・サンタさんからのプレゼント、地元保育園児による作品展示、地元グループによるキッズダンス、女性部による、おしるこ・豚汁の配布などを行っています。
 昨年は新型コロナウイルスの影響で点灯式は開催することはできませんでしたが、イルミネーションの点灯はすることができ、冬の駅舎から地域の活力を生み出すような企画となっています。
 イルミネーションの点灯は12月~1月まで、約1ヶ月点灯としています。
 今後も地域の組織との関わりを続けるためにもこの取り組みを実施していきたいと考えています。

3. 園児との交流

 川本町内に保育所が3つあり、保育所が開催する夏祭りとクリスマス会に青年部も参加して園児たちと交流をしています。
 夏祭りでは、出店(ゲームなど)と最後に行う打ち上げ花火の手伝い、クリスマス会では、サンタクロースやトナカイとなり園児たちにプレゼントを渡しております。
 こうした活動では、園児たちの笑顔を見ることができ青年部員の活力向上にも繋がっています。
 また、未来の担い手となる子どもたちとの交流は私たちにとってとても貴重な時間となっています。

4. 特産品の活用

 秋に開催される産業祭では、川本町の特産品である「エゴマ」を使った豚汁を作り、出店しました。
 使用したエゴマも青年部で育て、収穫したものを使用しました。
 青年部員の一人が「自分たちが育てたものを使って出店したい」という意見から特産品であるエゴマを育てることになりました。青年部員全員が農業経験もなかったため、栽培や育て方に詳しい方に相談し実現することができました。
 青年部員全員で畑を耕し、エゴマの苗を植え、植えた後も定期的に畑の草刈りなど収穫までの管理を行いました。収穫するまでに様々な作業があり育てる大変さが実感できました。

5. まとめ

 青年部活動では特に地域との関わりが多くそのなかで様々な人と関わることができます。こうした地域との関わりが仕事や地域の方とのコミュニケーションで活かされることも多くあります。
 今現在はコロナ禍でどのような活動ができるかわかりませんが、今後も上記で述べた活動等を通じて地域との関わりを多く持ち続けたいと考えています。
 こうした地域との関わりやつながりがこれからの青年部活動ならびに職員組合の活動に通じていくと私は考えています。