「ディーセントワークを考えるインドネシア ・ツアー」に参加

 3月24~31日、インドネシアにおける労働事情と雇用関係の調査を目的に、ILO協議会主催の『ディーセントワークを考えるインドネシア・ツアー』が実施された。ILO創設100周年記念事業の一環として行われたもので、労働組合関係だけでなく、学者、マスコミ、弁護士や社労士、大学生など22人、自治労からは、舩山整国際局長と塚本裕介総合組織局書記が参加した。

 ツアーでは、インドネシア労働省、在インドネシア日本国大使館、ナショナルセンターのひとつであるインドネシア労働組合総連合(KSPI)、トヨタ工場、ILOジャカルタ事務所、経営者団体や日本人会、インドネシア伝統染織であるバティック工房などを訪問した。

 KSPIでは、サイド会長やムハマド副会長から、インドネシアにおける労働組合の状況などの課題が報告された。
●インドネシアにおける最低賃金、非正規労働者が多く社会保障が不十分、一方的な解雇が多く発生している。
●インドネシアの労働者(約1億2千万人)、正規(42%)、非正規労働者(58%)で、正規労働人口(5,400万人)。KSPIの組合員は220万人でそのうち6割が公務員(主に教員)である。
●教員の需要は多いにも関わらず、ほとんどが非正規で低賃金のため、定着率が低く、結果として教育水準が低下し、格差につながっている。
●労働組合が認識している組合員数(700万人)と、政府が認めている組合員数(300万人)に差が生じている。政府は消極的カウントをして、データ収集をしている。組合から訴えても一向に改善されない。
●KSPI労組の課題としては、加盟単組が組合費を支払わないことや、組合活動を理由とする不当逮捕などがある。
 幅広い層からの参加者が、様々な視点から質疑することによりインドネシアの現状や課題をより深く理解することができた。7月にツアー報告会が開催される予定。

写真:KSPIサイド会長(正面右・茶色の服)とムハマド副会長(正面・白い服)