世界の公共部門および教員の労働組合リーダーたちが 「民主主義、社会主義、公正」について議論

 6月29日の日本時間20時より、国際公務労連(PSI)と教育インターナショナル(EI)の共催で、「民主主義、社会正義、公正を求めて立ち向かう組合」と題するオンライン会議が開催された。両団体の世界執行委員が参加対象で、自治労から川本委員長(PSI副会長)、青木副委員長(PSI執行委員)が参加し、榎本国際局長(PSI執行委員第一代理)、八巻強化拡大局長(PSI執行委員第二代理)ほかが傍聴した。

 

この会議は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による経済的な影響により、公共サービスが前例のない予算削減、レイオフ、さらなる民営化の危険に晒されている中、民主主義を蝕む勢力、公共サービスの役割、私たちにできることを考えるために企画された。

 

 

 

基調講演として、アメリカの公民権運動のリーダーで、テレビでトークショーなども主催しているアル・シャープトンは、「COVID-19により、豊かな人はさらに豊かになり、脆弱な人はますます脆弱な状況に追い込まれている。エッセンシャル・ワーカー(必要不可欠な業務に就いている労働者)は、脆弱な有色人種が就いていることが多く、感染の危機にさらされながらも日々の暮らしのために働かざるを得ない」、「アメリカの警察官によるジョージ・フロイド殺害事件は、珍しい事件ではない。これまで無視されてきた社会のひずみや悪影響について、国や人種を超えて労働者自身が関心をもって立ち上がることが重要だ」と訴えた。

 

 

 

続いて、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン大学で経済学を教えるマリアナ・マッツカート教授は、「公共サービスの役割を知り、維持するために何が必要か、その価値を見出すことが重要。公共サービスがいかに価値を生み出しているか、労働者がその価値の創出にいかに関与しているか。そこに焦点を当て、一般市民に示していく。投資家のためにお金を使うのではなく、労働者の教育に使うことで、より良い価値が生み出される。これまでの経済の根底を覆し、新しい経済を考えていくことが必要」と説明した。

 

 

 

その後、南アフリカADTUのムグウェナ書記長の「社会主義と民主主義をいかに守るか。ヘイトは教育により無くすことができる」、フィリピンPILINKのアニー委員長の「ポピュリズムに対抗し、民主主義をいかに広げていくかは労働組合にかかっている」、バーレーンBTAのジャリラ副委員長の「民主主義と自由を守るためには大きな犠牲を払わなければならない。われわれは国際レベルでの強い団結と支援により闘い続けていく」、チリCONFUSAMのキャロリナ平等担当役員の「格差がどんどん拡大し、水にアクセスができない先住民もいる。ネオリベラルの台頭に対し、公共部門の労働者が公正をめざして立ち上がり、学生なども巻き込みながら、チリの民主主義をつくるために連帯した取り組みを行っている」など、4人の労働組合活動家から報告を受けた。

 

 

 

最後にデイビッドEI書記長は、「社会の構造的な問題に、COVID-19がある意味で光を当てたともいえる。PSIとEI、様々な団体や活動家と連携し声を一つにして、世界の指導者たちに変革を求めていく」、ローザPSI書記長は「反民主主義的な社会の中で、今こそ公共サービスが生み出す価値を見い出し、影響を与えていく」とまとめた。

 

※会議については、オンライン上で閲覧(英語のみ)が可能。https://youtube/ZOouvIpiX7E