「AIとこれからの公共サービスのあり方」 高知で議論

自治労が立ちあげる自治研中央推進委員会は10月5~7日、「土佐自治研」(第37回地方自治研究全国集会)を高知県立県民体育館ほかで開き、集会最終日の7日には、ジャーナリスト、メディア・アクティビストの津田大介さんが特別記念講演を行いました。講演の要旨を掲載します。


特別記念講演「AIとこれからの公共サービスのあり方」(要旨)

AIによる失業というのは20年後の社会問題ではなく、むしろ社会は何らかの技術が開発されることで失業が起き、その代わりに新しい仕事が生まれることの繰り返しだったと思う。

AIが自治体職員の多くの事務仕事を高い確率で奪うことは、現象面としてはあると思う。一方で、コミュニケーションやマネジメントに関わる業務は、機械が進化しても役所の中で代替されない部分で、そこの労働環境を守ることが非常に重要になる。クレーム対応などコミュニケーションを必要とするものは人でなければ対応出来ない。自治体の業務は単一ではない。トラブルや悩ましいことがあった際に他の部署とどう連携して解決するかということは、非常に高度に人間的なことで、むしろ価値が高まっていく。

2011年にドイツでは、製造業のデジタル化計画「インダストリー4.0」が発表された。同国のIG Metallという金属業界の労組が反発しながらも、政府の委員会に参加し、「AIが社会制度をどう変えていくのか」という議論に労組が参画して、労働者の利益を守る視点を提言するなどした。自治労がAIの議論に積極的にコミットする有効性はとても高い。

現場の状況を見て、「人間にしかできない業務を充実させることで行政サービスの向上につながる」などのボトムアップでの要求が、これからの労組にとっては重要になる。(以上)

 

講演後には参加者からの質問を受け、意見交換しました。


 

※「自治研」とは?
仕事をしていると「こんなふうにしたら、もっと喜んでもらえるかな」とか、「こうすればもっといいサービスが提供できるのに」と思うことがあります。その思いを職場の仲間、市民といっしょに実現しようとすることが「自治研」「自治研活動」です。「自治研」という言葉は、「地方自治研究」の略です。

 

もっと詳しく・・・「自治研」のHP http://www.jichiro.gr.jp/jichiken/
「土佐自治研」に集まった各地の活動レポート(290本)を掲載しています。