人事院勧告等を受け、地方公務員部会が総務大臣申入れ、全人連要請を実施

公務労協地方公務員部会は、人事院勧告・報告後、各人事委員会が勧告作業に取りかかることを受け、8月9日に全国人事委員会連合会に対して「 2016 年給与勧告等に関する要請」を、 10 日に高市総務大臣に対して「 2016 年地方公務員給与の改定等に関わる申入れ」を行った。

 

<全人連への要求書提出の経過>

全人連への要請は、永井議長(全水道委員長)、福島企画調整委員(自治労書記長)、加藤事務局長、森本事務局次長および幹事が出席した。全人連は、栗原全人連副会長をはじめ、都道府県人事委員会のブロック代表および政令市の代表者が対応した。

 

冒頭、永井議長は、要請書を手交し、人事院報告・勧告等についての見解、 地方公務員給与を取り巻く厳しい情勢について認識を述べた上で「各現場で粉骨砕身して業務を遂行している職員の士気を確保し、良質な公務・公共サービスを提供していくためにも、各人事委員会が、専門機関としての機能を発揮されるよう期待している」と、要請の趣旨を述べた。

続いて、加藤事務局長が要請事項について説明した上で、「本年の人事院勧告で、月例給・一時金ともに3年連続で引き上げることとしたのは民間の賃上げ動向を踏まえた当然の結果である。職員の士気を高め、良質な公務・公共サービスを提供するためにも、各人事委員会の尽力を期待している」と、全人連としての努力を強く求めた。

 

こうした地方公務員部会の要請に対し、栗原副会長は次の通り回答した。

その後、加藤事務局長から、下記の通り意見・要望を行い、この日の要請を終えた。

(1) 先ほど、超勤縮減、ワーク・ライフ・バランスの実現に関する事項説明時にも若干触れたが、特に、学校現場を取り巻く環境が複雑化・多様化し、学校現場における教職員の超勤・多忙化は深刻化している。

このような状況を踏まえ、文科省は、「学校現場における業務の適正化に向けて」というタスクフォース報告を公表し、さらに「学校現場における業務の適正化の一層の推進に向けた支援」を求める局長通知を発出している。国として、学校現場における超勤・多忙化解消の総合的な施策をはじめて示したものである。

 

(2) 一方、昨年の人事委員会勧告時の報告で、多くの人事委員会がこうした厳しい実態を言及しているものの、教職員の多忙化解消をはかるよう各教育委員会へ求めたのは4割に満たない状況。

各人事委員会においても、文科省の報告および通知を踏まえ、学校現場の厳しい状況、教職員の慢性的な長時間労働の実態に問題意識をもって、具体的な策あるいは対応を是非とも講じていただきたい。

要請書を手交する永井議長(左)と栗原全人連副会長(右)

要請書を手交する永井議長(左)と栗原全人連副会長(右)

 

<総務大臣への要求書提出の経過>

高市総務大臣への申入れは 10 日に行い、永井地方公務員部会議長ほか委員長クラス交渉委員が出席した。

 

冒頭、永井議長は、申入書を手交し、「本年の人事院勧告は、3年連続で、月例給、一時金のいずれについても引上げと、職員の期待に応えたものと一定評価できる。また、扶養手当の見直しについても言及しているが、地方では、地域実情や自治体における支給実態等を勘案し、検討されるべきものであると考える。一方、消費税増税先送りにより、財政問題が一層深刻化し、地方においても財政不足が懸念され、地方公務員給与に大きな影響を与えかねない状況だ。各現場で粉骨砕身して業務を遂行している職員の士気を確保し、良質な公務・公共サービスを提供していくためにも、月例給、一時金のいずれについても引き上げる勧告が各人事委員会で行われるべきだ。 今後、各人事委員会で勧告作業が本格的に進められるが、地方公務員の労働基本権制約の代償措置である人事委員会勧告制度が機能するよう、総務省として適切な対応を図られるとともに、労使間の十分な交渉・協議を通した自主的な給与改定を尊重するよう要請する」と申し入れた。

 

これに対して大臣は、「要請の内容は承った。各要求事項は検討の上、しかるべき時期に回答させていただく」と述べた。