総務大臣との定例交渉を行う

▲高市総務大臣(写真左)に要請書を手交する川本委員長

 

自治労は11月26日11時45分から、総務大臣との定例交渉を行った。川本委員長、青木副委員長、高橋副委員長、鬼木書記長、伊藤書記次長が出席、総務省からは、高市総務大臣、小川公務員課長、阿部行政課長、川島消防・救急課長ほかが出席した。

 

現在、第32次地方制度調査会では「自治体戦略2040構想研究会」報告を踏まえた検討が行われ、中間報告でそれぞれの自治体が住民等とともに将来像を共有していくことの重要性を指摘。さらには市町村合併特例法の期限の延長に向けた答申や、行政のデジタル化の課題も協議されている。川本委員長は地方自治制度の検討のあり方について、「自治体は、人口規模も面積も、産業も歴史も多種多様だ。全国一律・画一的な制度の検討や自治体業務のアウトソーシングの強制ではなく、自治体と住民が多様な制度を自ら検討し選択できる後押しこそが必要と考えるが、どうか」と高市大臣に質した。

 

また、2020年4月から始まる会計年度任用職員制度について、財源保障に対する自治体の疑問・不安から臨時・非常勤等職員の賃金水準の切り下げや、自治労大会でも処遇改善のための財源確保の要求が多く出された現状を報告。自治体に対して制度の周知徹底をはかるなどのフォローアップとともに、改めて財源の確保を強く要請した。

 

▲川本委員長(前列右)

 

これに対し、高市大臣は、「最終的な答申のとりまとめに向け、さらに調査審議が進められるものと承知しているが、地方のご意見を丁寧に伺いながら、検討を進めてまいりたい」と答えた。会計年度任用職員制度に関しては、「制度施行に必要な経費について、地方財政計画に計上することにより、適切に財源を確保していく」と回答。また、同制度導入後も「任期の定めのない常勤職員を中心とする公務の運営」という原則は維持すべきものであるとした上で、「任期の定めのない短時間勤務職員制度の創設についても国や民間の普及状況など、さまざまな観点から慎重に議論・検討していく必要がある」との認識を示した。

 

川本委員長は、「大規模自然災害が全国各地で相次ぐ中で、自治体は住民にとってのセーフティネットとして、その重要性は高まっている。また、被災地に対する応援職員としても期待され、自治体には『行き過ぎた人員削減』からの回復が求められている。安定的かつ持続的な行政運営の実現のため地財確保、地方税制全般の充実など、総務省に引き続きご尽力いただきたい」と重ねて要請した。

 

引き続き、消防職員に関する定例協議を実施した。川本委員長は、昨年6月の第107回ILO総会基準適用委員会における議長集約に基づき今年1月から行われている総務省・消防庁と自治労との定期協議での、引き続きの真摯な協議とともに、健全な労使関係構築のため団結権の回復を強く要請。また、本年4月から施行されている「消防職員委員会の組織及び運営の基準」(告示)の改正が職場環境にどう作用したかについての検証や、パワーハラスメント等の課題への対応など労働側との協議・意見交換の必要性を訴えた。

 

高市大臣は、「消防職員の団結権を含む地方公務員の労働基本権のあり方については、国家公務員についての動向を踏まえ、関係者のご意見をよく伺いながら対応していきたい」と話し、労働側との意見交換については、「引き続き労働側と相談しながら、今回の制度改正の状況も含め、実務者レベルでの協議を継続したい」とコメントした。パワーハラスメントや暴力については、「相手の尊厳や人格を侵害する、断じて許されない行為」であるとし、消防庁の各ブロックが実施する「ハラスメント等研修会」などによるハラスメント撲滅にむけた取り組みについて説明があった。

 

▲高市総務大臣(左)

 

川本委員長は、「政府として(ILOによる)11度目の勧告という事実を重く受け止め、自律的労使関係を実現することが必要。大臣には重ねて、消防職員の団結権をはじめ、公務員の労働基本権問題についての前向きな取り組みを強く要請する」と述べ、定例交渉を終えた。