【公企評】危機管理と事業・職場改善にむけて

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【公企評】危機管理と事業・職場改善にむけて

2016/04/25

公営企業評議会は4月22~23日、山形市で全国水道県公企集会を開催し、37県本部156人(うち女性3人)が結集した。

冒頭、佐藤議長が、「地震により全国の水道職場から多くの組合員が熊本へ応援給水に駆けつけており、やむを得ず欠席となったなかまも多いが、被災された方々や応援給水をしているなかまと思いを共有して、本集会で危機管理のあり方や水道政策や県公企政策について真摯な討論を行い、将来の災害対応、事業展開や職場環境改善へ活かしていきたい」とあいさつした。


基調講演では、東日本大震災・岩手宮城内陸地震を経験した藤岡貴志全消協東北ブロック幹事が、緊急消防援助隊の自己完結型救助支援活動について紹介した。指揮命令系統の確立や出動準備、自己完結型支援とするために持参する装備、後方支援隊の重要性、被災地での活動の留意点など、法的にも定められ、確立されている消防の手法は、水道等の緊急支援のあり方を再考するうえでも非常に参考になり貴重な機会となった。さらに、緊急援助隊の出場による地元の消防力の低下、時間外手当の問題があり、災害支援にも対応できる人員の確保や労使協議の重要性など公企職場と共通の課題があることも明らかになった。


奥野局長による基調提起では、人口の減少と大都市集中による料金収入の減少や職員数の削減による中小規模事業体の事業運営や技術継承問題など水道事業を取り巻く課題とそれを解決する手法として厚生労働省が進めるアセットマネジメント、都道府県が広域化、官民連携の推進について言及し、官官連携と今後の事業展開方針策定への住民や労働組合の参画の重要性を訴えた。また、県公企職場として、電力システム改革の影響や工業用水の未売水の増加など課題を挙げ、クリーンエネルギーとしての意義やエネルギーの地産地消として公営電気事業の責務と役割を明確化し、公営としての意義を強める必要があると述べた。

その後、水道部会とガス・県公企部会の活動報告で1日目を終えた。


2日目は、水道と県公企の2つの分科会に分かれて議論を深めた。

水道分科会では、熊本地震対応のため急きょ欠席となった厚生労働省からの講師に代わり、小林副部会長が厚生労働省の水道事業の基盤強化方策等を説明、続いて佐藤議長がライフラインの危機管理として災害対応マニュアルやBCP(業務継続計画)の確立について講演した。その後、小諸市職労の水道基本計画策定の取り組みと酒田市水労の市町村合併後の水道事業と職場の課題について報告した。


県公企分科会では、公営電気事業経営者会議の楠井辰也主幹による「電力システム改革と公営電気事業者の対応」と題する講演を受け、その後、電力システム改革、外部委託に伴う職場・労働環境の変化とその対応についてグループ討議を行った。最後に各々の分科会でまとめを行い、集会を終了した。

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