由利本荘市で公営ガス三単産政策会議開催

トップ画像:方針と活動を報告する廣田栄ガス県・公企部会長

 

 

自治労公営企業評議会は、2017年6月9日、秋田県・由利本荘市「カダーレ」で、全水道、全国ガスとともに標記集会を開催。日本全国の公営ガス事業を担う三単産組合員40人(うち自治労22人)が参加した。はじめに奥野公企局長が主催者としてあいさつ、システム改革が進む中、さまざまな制約があるなかで、日々地域のために高い使命感をもって仕事をすることで地域住民の安心・信頼につながり、地域のエネルギー提供者として公営ガスの意義を高めよう、とあいさつ。続いて由利本荘市三浦ガス水道局長から、地元歓迎あいさつとして、鳥海山のふもとから供給される天然ガスを主原料とした地産地消のガス事業を行う由利本荘市ガス事業の特徴などが紹介された。さらに、小川秋田県本部委員長、小松由利本荘市職労から秋田県の現状や由利本荘市の取り組みなどをはじめ歓迎のあいさつを受けた。

 

「公営vs民営」という単純対比を超えた視点を

その後、角田健司日本ガス協会業務部経営支援室担当理事から、「エネルギー自由化時代における公営ガス事業者のあり方について」と題した基調講演を受けた。角田理事は講演の中で、①都市ガス事業者にとっての電気・ガス全面自由化の意味、②都市ガス小売り自由化後のガス事業の現状を説明したうえで、③ガス事業制度改正が公営ガスに与える影響について問題提起をした。省エネなどによって需要が目減りし、人口減少・高齢化で需要家が減少するため、民間事業者は本業のガス事業が今後拡大は見込めないことから、総合エネルギー企業として多角経営化が進んでいる。こうしたなか、公営ガス事業は総合エネルギー企業化に必要な要件を確保できるか、という視点から見ると、現在の公営ガス事業のままでは制約等で難しい。ただし、需要減少による収支悪化や、小規模事業における規模の経済性の限界、原料や設備投資などは、民営化では解決できない問題であることなどから、公営と民営という単純対比ではなく、着眼点の多様化が必要である。ガス事業は4月1日の小売り自由化をもって大きく変わったことを認識し、地域経済や地域の将来のあり方を最優先し、地域住民のためのエネルギーの提供をどうするかをしっかり見据えて、今後のガス事業を考えることが肝要であると提言した。

角田憲司日本ガス協会理事による基調講演では、公営ガス事業の今後について提言がなされた

角田憲司日本ガス協会理事による基調講演では、公営ガス事業の今後について提言がなされた

 

 

公営ガス事業の存在意義

その後、各単産から活動報告がなされ、自治労公企評からは廣田ガス・県公企部会長が、自治労の組合員が担う公営ガス事業の課題と認識として、民間活用の課題、小売り自由化への対応、長期的視点での事業運営・組織体制、危機管理体制の確立、をあげ、地域住民との信頼関係をもとに具体的なまちづくり政策・環境政策・エネルギー政策を提言実施することが公営ガス事業者の存在意義であり、自治体が運営する安心・安全のガス事業者として地域に根差した「地域住民のためのライフライン事業者」として、中長期的視点での事業運営を進めることが重要な役割であると訴え、ガスグループの活動を報告した。

2日目は各単産に分かれて会議を開き、自治労は、拡大ガスグループ幹事会議を開催し、政策会議を終了した。