≪都市交通≫2018年度政府予算編成に関して国土交通省に要請

※:トップ画像:要請書を手交する左から、えさきたかし参議院議員、荒金副委員長、国土交通省総合政策局松本公共交通政策部長、都市交評宮崎議長 

 自治労都市公共交通評議会(都市交評)は2017年6月8日16時から、参議院議員会館において、国土交通省に対し「2018年度政府予算および政策に関する要請」(第1次政府要請)を行った。自治労からは、えさきたかし参議院議員、荒金副委員長、都市交評宮崎議長など21人が参加、国土交通省からは総合政策局松本公共交通政策部長はじめ総合政策局、鉄道局、自動車局が出席した。えさきたかし参議院議員、荒金副委員長のあいさつの後、要請書を手交、重点課題の回答を求めた。

 国土交通省は、自治体での公共交通担当部署と専任者配置の必要性に言及、研修開催による自治体の人材育成支援などに取り組み交通行政を進めていくと述べた。主な回答は次の通り。

国土交通省側の参加者

国土交通省側の参加者

1. ライドシェア(※1-1)については、運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置かないままに、自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態で旅客運送を有償で行うことは、安全の確保、利用者の保護等の観点から問題があり、極めて慎重な検討が必要と考えている。過疎地等においては、安全の確保、利用者の保護等を十分に図りつつ、地域住民の足を確保するため、自家用有償旅客運送制度(※1-2)を適切に運用してまいりたい。

 

2. 東日本大震災・熊本地震の生活交通の確保については、まずバス事業については、補助要件の緩和等の特例措置を講じてきており、引き続き必要な予算の確保等に努めてまいりたい。鉄道事業については、

①<東日本大震災>JR東日本は、常磐線浪江駅~富岡駅間(平成31年度末)、山田線宮古駅~釜石駅間(平成30年度末)の復旧に向けて工事を進めている。国土交通省としても、復旧工事が着実に進むよう、関係者と緊密に連携していく、

②<熊本地震>JR豊肥線は、JR九州において、本年4月より、肥後大津駅~立野駅間で復旧工事を実施。南阿蘇鉄道は、国直轄で行った被災した構造物の復旧方法等に関する調査結果をとりまとめた。県や沿線自治体と協力しながら復旧にむけ必要な支援策を検討など適切に対応してまいりたい。

 

3. 法定協議会(※2)への労働組合の参画は、関係法で多様な主体の参画を促進、事例もある。

 

4. 地方の鉄道事業者に対して、将来的な維持管理費を低減し長寿命化に資する鉄道施設の補強・改良に対する補助制度を設けて支援を行っている。

 

5. バス運転者不足解消にむけ、事業主に対し、大型二種免許取得の支援制度(※3)を積極的に活用するよう事業者等に対し働きかけを行っていく。

 

 この後意見交換を行い、国土交通省側から、ライドシェアに関わる課題の利用者への周知、地域公共交通再編実施計画(※4)の公表などの対応について回答を受けた。

自治労都市交評の参加者

自治労都市交評の参加者

 

最後に、都市交評議会宮崎議長から、第2回交通政策研究集会における四国運輸局からの協力に謝辞を述べ、要請項目に関する必要な予算措置や施策を講じるよう求め、この日の要請を終えた。

 

 

 

※1-1 ライドシェア

 輸送サービスを提供する際、仲介業者がIT技術を活用して、自家用車の運転者と利用者とをスマートフォンのアプリケーション等を通じて仲介するサービスを「自家用ライドシェア」という。

※1-2 自家用有償旅客運送制度における福祉有償運送や交通空白地有償運送による例外措置として、過疎地域での輸送や福祉輸送といった、地域住民の生活維持に必要な輸送について、それらがバス・タクシー事業によって提供されない場合に、その代替手段として、国土交通大臣または事務・権限を受けた自治体の首長の登録を受けた市町村やNPOなどが、自家用車を使用して有償で運送することが例外的に認められている。

※2 地域公共交通網形成計画の作成及び実施に関する協議を行うための協議会。

※3 厚生労働省の教育訓練給付制度(労働者個人)・キャリア形成促進助成金(事業主)

※4 地域公共交通活性化再生法に基づくマスタープランを実現するための実施計画の一つ