衛生医療評議会が2018年度地域医療セミナーを開催

診療報酬改定に伴う課題、病院再編問題などを討論

衛生医療評議会は2月24、25日の2日間、「地域とともに歩む病院作り」をテーマに、東京都内で2018年度地域医療セミナーを開催した。本セミナーは、公立病院等が抱える課題が地域医療のあり方をどう変えていくのか、自分たちの病院がどう変わるのか、労働条件をどう守り改善するのか、などを改めて問い直し、社会状況や制度・政策を理解し、労働組合として自己利益や保身のためではない「地域とともに歩む病院」をつくり、地域医療を守るために、医療に携わる仲間との結束を強め、学習していく場として開いたものである。看護師や放射線技師、検査技師などのメディカルスタッフ、病院調理師など病院関係職場の代表を中心に44県本部より590人が参加した。

冒頭、野村まゆみ議長は、「公立病院のみならず医療機関等に従事する労働者を取り巻く環境は厳しさを増している」と強調し、「労働組合としても安心して働き続け、地域医療を支える観点からの運動を展開していく必要がある。医療機関の再編・統合・ネットワーク化や労働条件の改善にむけて、自治労の組織強化・拡大を重要な課題として取り組んでいく」と述べた。また来年の参議院選挙にむけて「岸まきこさんへの取り組みを結集し組合員への浸透をはかってほしい」と訴えた。なお、岸まきこさんは、初日の全体会終了後の交流会にかけつけ、参加者からの病院職場が抱える課題や組合員の悩み等についての訴えに熱心に聞き入り、交流を深め合った。

セミナー初日の全体会では、「2018度診療報酬の概要」(講師:厚生労働省保険局医療課 吉川裕貴課長補佐)、「安心して働くことができる職場をめざす 持続可能な働き方を創る」(講師:日本看護協会 熊谷雅美 常任理事)、「地域における医療・介護の実態」(講師:沖縄県立中部病院感染症内科・地域ケア科 高山義浩医長)からの3講演を受けた。

2日目は、看護(第1)、メディカルスタッフ(第2)、医療政策(第3)、病院食(第4)の4分科会を開催。各分科会では、それぞれの職種が抱える課題、単組を軸とし県本部と一体となった運動の強化等について講演、討論が行われた。第1分科会では、ナースカフェを開催し、第2分科会では、「働き方改革に関する衛生医療職場の課題や労働安全衛生活動の活性化」をテーマに討議を深めた。また、第3分科会では、全体会での診療報酬改定についての講演を踏まえ、具体的な解説や専門的な研修、独法病院の組織化や労働条件の改善にむけた取り組みなどを議論した。第4分科会では、講演に加え、直営で必要とされる病院調理職場を確立するための見学型の調理デモ講習を行った。

分科会終了後には、全体会において城西大学経営学部伊関友伸教授による「地域医療の確保と公立病院改革の推進に関する調査検討会」・内閣府「公立病院経営の状況と小規模公立病院の経営課題」等の報告と考察として、全国の公立病院の状況などについて、講演を受けた。

衛生医療評議会はこの2日間のセミナーを踏まえ、さらに病院単組・支部、県本部と連携して直面する病院再編・統合問題や診療報酬改定による病院職場や組合員への影響、課題等に対する取り組みの強化をはかっていく。

※写真は初日全体会で講演をする高山義浩沖縄県立中部病院感染症内科・地域ケア科医長