全国公営ガス労組交流集会を金沢で開催

自治労公企評の活動と今後の公営企業について提起する廣田栄ガス・県公企部会長

 

 

自治労、全水道、全国ガスは、6月8日金沢市歌劇座で、全国公営ガス労組交流集会を開催、公営ガスに携わる3つの単産の組合員39人が集い、うち自治労からは16人が参加した。

 

冒頭、青木全国ガス執行委員長が主催者としてあいさつ、続いて桶川金沢市公営企業管理者が歓迎のあいさつを行った。さらに、連合石川会長代行として野村自治労石川県本部委員長が、前年を上回る結果となった今春闘や政治闘争について、官民労組一体となった取り組みの決意を表明し、安全・安心な公共サービスを提供し守るためにも労働条件の向上にむけ3単産が連携しながら取り組みを強化してほしい、とあいさつした。

 

記念講演では、「第5次エネルギー基本計画の概要と今後のガス事業のあり方について」と題して、杉野哲日本ガス協会企画部長が、第5次エネルギー基本計画の概要を説明し、今後のガス事業のあり方について提示した。第5次エネルギー基本計画へのガス業界の対応方針として、2030年にむけては第4次エネルギー基本計画における天然ガスの位置づけを後退させない、2050年にむけては、天然ガスは引き続きメインのエネルギーの一つであるとの位置づけを獲得する、という対応方針に基づき、大幅なCO2削減対応での「再エネ+電化」に偏重した記載の回避や、熱利用による低炭素化の重要性、天然ガスの需要の増加、イノベーションや海外展開へのチャレンジ、などを訴求していることを提示し、2050年パートでは脱炭素化実現までの過渡期には主力という記載など懸念が完全に払拭されたわけではないが都市ガス業界の主張は概ね反映されたととらえていること、2030年パートでは現行の第4次エネルギー基本計画からの後退は見られず、加えて都市ガス、天然ガスに係るポジティブな記載が追加されたと報告した。

 

さらに今後のガス事業のあり方として、ガス小売り全面自由化後の状況を説明し、内閣府は、ガス小売り自由化の成果は限定的、競争促進のための取り組みは不十分と評価している、今後の競争促進にむけた検討中の課題として、①スイッチング業務の標準化、②LNG基地の第三者利用促進があり、さらに今後の検討課題として、①違約金の競争制限効果、②卸市場の整備、③既存ガスの小売部門と新規参入者のイコールフッティング、④規制改革推進会議投資等WGにより出された一括受ガスなどの課題、などが予想されるとし、ガス事業の将来像として、人口減少およびガス機器の高効率化による省エネ促進でガス需要が低減することや、分散化、小売り全面自由化、技術革新等で、従来のガス事業のあり方が変容することから、これまで地域密着型事業で築いた顧客との関係を活かし、地域に根差したサービスを展開、総合エネルギー企業化して活躍することで、より良いサービスの提供が可能となると述べた。これに対し、西尾松江市職員ユニオン副委員長が、今後の展開としてのコンパクトシティの取り組みについて、廣田自治労公企評ガス・県公企部会長が、一括受ガスへの日本ガス協会の対応について質問した。

 

その後、産別報告として、全水道、全国ガスが活動報告を行い、自治労からは廣田公企評ガス・県公企部会長が、福井市の2020年民間譲渡発表など自治労加盟ガス事業の現状、都市ガス小売り自由化、官民連携、中長期的視点での事業運営・組織体制などの課題や地域住民のための公共サービスに対する自治労公企評の認識と労使交渉などの取り組み、経済産業省との意見交換、水道・ガス集会などの活動を報告。地域住民と公営ガス事業の将来について対話することが重要、地域住民との信頼関係をもとに、具体的な街づくり政策・環境政策・エネルギー政策を提言・実施することが公営ガス事業者の存在意義であると訴え、また、記念講演で民間企業は総合エネルギー企業化するとの話があったが、公営企業は水道、下水道、ガス、電気とまさに多様な事業集団であることを自分たちが認識し、公営企業として今後何ができるか、ぜひ3単産の公営企業の仲間で検討したい、と提起した。

 

2日目は各産別に分かれて会議を行い、自治労は、公企評ガスグループ幹事およびガス単組代表が、①松江市ガス民営化反対闘争について、②見附市、福井市の民間譲渡について、②公企評ガスグループの今後の活動について、などを議論した。

 

記念講演で第5次エネルギー基本計画と今後のガス事業について話す杉野哲日本ガス協会企画部長