第1回地方自治における公共交通のあり方を考える議員懇談会を開催

閉会のあいさつをする福田議長

2020年2月27日、第1回地方自治における公共交通のあり方を考える議員懇談会が開催され、衆参の国会議員・秘書ら98人が参加した。自治労本部からは、青木副委員長・和田総合政治政策局長・徳永政治局長・山田都市交通局長・庭野交通政策局長が、都市公共交通評議会からは福田議長・松岡副議長が参加した。

 

 

この議員懇談会は、自治労が住民・利用者のための公共交通政策の実現をめざして2019年4月に設立し、現在では衆議院81人、参議院31人の計112人の議員が入会している。

 

 

冒頭のあいさつする近藤会長

 

懇談会は江崎孝事務局長の司会により進められ、はじめに議員懇談会を代表して近藤昭一会長が、「今国会に提出される交通関係法案については、多数の課題があると認識している。地域で暮らしている住民が、安心して暮らし続けられる公共サービスが必要であり、そのために必要な予算の確保等を進めていかなければならない」とあいさつした。

 

 

あいさつする青木副委員長

 

続いて自治労を代表して青木真理子副委員長が「人口減少・高齢化を迎える昨今において自治体が質の高い公共サービスをいかに提供していくかが問われている。その中で、持続可能な公共交通ネットワークをいかに構築していくかが非常に大きな課題となってきている。高齢者などの交通弱者の移動・交通手段をはじめ、健康・福祉・環境などいろいろな課題と密接に結びつく、クロスセクター効果を検討したうえで取り組みを進めていく必要がある」とあいさつした。

 

 

その後、地方自治総合研究所の其田茂樹研究員から「『持続可能な運送サービスの確保』のために―地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律案によせて―」をテーマにした講演を、山田修也都市交通局長が当面する地域公共交通課題への自治労の考え方について提起をした。

 

 

その後の質疑では、4人の議員から質問が出された。

 

 

立憲民主党の中谷一馬衆議院議員

「ライドシェアと自家用有償旅客運送の関係や今後の想定される動きについて議員懇としての考えを教えてほしい。ライドシェアについては、自治体・NPOが運営をしていても、配車などのシステムにおいて民間のライドシェアのシステムを利用している自治体も存在する。どこまで規制緩和を認めてもよいと考えるのか」

 

 

国民民主党の古賀之士参議院議員

「日本一のバスの保有台数を誇る西日本鉄道でさえ、人手不足のため、バスを売却する事態となっている。久留米市では、西日本鉄道に対し毎年7000万円の補助金を出しバス路線の維持・確保を行っている。このような自治体は他にもあるが、このような補助金システムの課題と将来についてどう考えるか。また、各自治体の運営するコミュニティバスにおいて、自治体が異なるために、バス停から距離が近い違う自治体の駅に行くことができず、コミュニティバスを運営する自治体にある遠い駅にむかわざるをえないという事例を聞いた。より広域的に自治体同士が連携するための方策等はあるのか」

 

 

国民民主党の浅野哲衆議院議員

「今回提出される法案において、交通計画を策定して進めていくために、考える主体になるべきなのは都道府県なのか、市町村なのかが明確になっていない。自治体や地方の状況に応じて検討していく必要があると感じているが、指針等あれば教えてほしい」

 

 

立憲民主党の山本和嘉子衆議院議員

「京丹後市におけるささえ合い交通では、エリア外に乗車し行けるものの、用が済んだ後に京丹後市内に戻って来ることができないという現状があるが、解決の見通しや方策はあるのか」

 

 

 

最後に、福田智都市交評議長が「自治労では、少子・高齢化の現在において、交通弱者をどのように救っていくかが大きな課題として取り組んできていたが、コロナウイルスが蔓延してきている現在において、新しい課題を感じている。それは緊急時にこそ、公共交通が運行することの重要性である。そのような状況において、公営交通機関が最後の砦となりうるとも感じているところである。持続可能な地域公共交通をめざしていくためにも、引き続きお力添えを賜りたい」と閉会あいさつを行い、懇談会を終えた。