第2回現業政策集会を開催

講演する津田大介さん

 

現業評議会は5月26~28日、広島県福山市で第2回現業政策集会を開催。全国から896人(うち女性225人)が参加し、現業職場が抱える政策的課題や今後の現業職員の働き方などについて議論を行った。

 

同集会は、積極的な住民ニーズの把握や業務改善への継続的取り組みを推進すべく、各地方自治体が地域実情に合った政策を見出すためのきっかけとなる議論を目的として2017年に開催。2回目となる今集会の初日は、岸まきこさん(第25回参議院選挙 自治労組織内候補予定者)が登壇し、「現業職員の採用が少し増えているが、残念ながらそのきっかけはこの間頻発する自然災害への対応だ。しかし、昨日、四国地連の現業評組織集会で『自分たちは災害対応だけじゃなく、日常の住民の暮らしを支えたい』との話を聞いた。そもそも日常の現業の仕事は、地域の人々の暮らしを支える大切なものだ。国政の場でそれを訴えて議論し、職場や処遇を守ることが私の使命だと認識している。現場の声や皆さんの思いを国政に届けるため、引き続き、精一杯頑張っていく」と力強くあいさつした。

 

先進事例報告の後、ジャーナリスト・メディアアクティビストの津田大介さんによる「AIとこれからの現業職場」と題した講演があった。津田さんは、「AIが自治体職員の多くの事務仕事を代替しながら、人減らしの口実となるジレンマは存在する。しかし、人でなければ出来ないことがある。①何もないところから何かを創造すること、②複雑な交渉等を要するコミュニケーション、③(リーダーシップやマネジメントなど)意思決定に関わること、だ。③についていえば、AIは直感的に決定し、部下を統率することはできない。意思決定とは責任が伴い、人間が責任を取るものだ」と解説した。

 

また、2011年にドイツで発表された製造業のデジタル化計画「インダストリー4.0」を引き合いに説明。当初は否定的だった同国のIG Metallという金属業界の労組が政府の委員会に参加し、議論に参画する中で労働者の利益を守る視点を提言するなどした例を報告した。さらに、「クレーム対応などコミュニケーションを必要とするものは人でなければ対応出来ない。そこの労働環境が非常に重要となる」と述べ、これからの労組に必要な取り組みを示唆した。

 

2日目は清掃・学校給食・学校用務・一般現業・県職現業の各部会における政策課題、さらには「災害対応」や「技術の伝承」などをテーマとする8分科会で活発な議論が行われた。最終日の3日目は、九州大学法学研究員教授の嶋田暁文さんによる講演「みんなが幸せになるための公務員の働き方」が行われ、自治体職員の求められる働き方や求められない働き方を全体で確認した。

 

 

「学校給食フェア」、「お仕事展」大いに賑わう

 

5月26日10時から集会会場の「リーデンローズふくやま芸術文化ホール」前広場で、「学校給食フェア」と「学校用務お仕事展」が開催され、多くの地元住民や児童・生徒などが訪れて会場を埋め尽くした。現業評学校給食部会が運営する「学校給食フェア」は学校給食・保育所給食の重要性はもとより食育推進について、また学校用務員部会の「お仕事展」では大規模災害での教訓をもとに、全国の学校用務員が避難所運営についてのジオラマを展示するなど災害について広く住民と考える機会を設けることを目的に実施。地元の福山市職労連合会では、おせち料理でお馴染みのくわいをから揚げにした一品も提供していた。同市職労連合の宮澤美子(よしこ)さんは「(芽が出ている)くわいは縁起の良い食べ物で知られており、福山は日本一の生産地で全国の生産量の約6割を占めています。10年以上前から給食で利用しており、ほくほくとした食感を味わってもらえたら」と話していた。

 

多くの人で賑わう給食フェア