「鎌倉差別裁判」に勝訴

鎌倉差別裁判報告集会で勝利の報告をする神奈川県本部書記のAさん(横浜市・12月27日)

 

「鎌倉差別裁判」に勝訴
元市議の発言の違法性・差別性認め
鎌倉市に賠償命じる判決

 

神奈川県鎌倉市議会で人種差別的な発言があったとして、自治労神奈川県本部書記で在日コリアンのAさんが、発言をした元市議と市に慰謝料などを求めた訴訟の判決で、横浜地裁は12月24日、発言の一部を「差別的」と認め、国家賠償法に基づき市に慰謝料など11万円の支払いを命じた。議会での発言の違法性を認める判決は異例。Aさんは市のウェブサイトで公開されている議事録の当該部分の削除も求めたが、地裁は棄却した。

差別的と認定されたのは元鎌倉市議で現神戸市議の上畠寛弘氏(34)の発言。Aさんは2013年、鎌倉市社会福祉協議会と労働組合との間の打ち合わせに、当時、自治労本部の組織拡大オルグとして参加。上畠氏は2013年3月の市議会委員会でこのことを取り上げ、Aさんを名指しして「出身が出身なだけに本当に怖い」と発言。2015年7月には自身のフェイスブックでもAさんの出自について書き込みをしていた。

 

判決は「出自を理由に、不当におとしめる差別的発言」と指摘。一方で議事録の掲載は「市政の適正な実施と住民の知る権利の実現に資する重要な役割を果たすもの」であるとして、削除の訴えを退けたものの、上畠元市議の発言は国賠法上の違法行為であり、公務員個人の責任は問えないため市がその責任を負うと結論付けた。

 

12月27日には横浜市内で「鎌倉差別裁判を支える会」の報告集会が開かれ、支援者の市民や自治労神奈川県本部などから約60人が参加。集会でAさんは「上畠氏の発言を裁判所が差別発言と認めた点で、まずは勝利。差別は許されないという社会的規範をつくるため、これからも頑張る」と話した。