ジェンダー平等、人権尊重の世界を追求―木村副委員長を新議長に選出【PSI世界女性委員会inジュネーブ】

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ジェンダー平等、人権尊重の世界を追求―木村副委員長を新議長に選出【PSI世界女性委員会inジュネーブ】

2025/12/03

 

2025年12月1日、PSI世界女性委員会(WOC)がジュネーブのILO本部で開催された。

 
 開会後、ダニエル・ベルトッサ書記長があいさつ。世界的な権威主義の台頭やジェンダー平等への攻撃が強まる中、PSIとして2023年の世界大会で採択した行動プログラムを着実に実施する重要性を強調した。
 
 
 ケアに関する討議では、米州人権裁判所による「ケアを独立した人権」として認識した勧告的意見の意義、ケアサービスの商品化、プラットフォーム化による雇用の不安定化などの課題が共有された。
 
 暴力・ハラスメントに関わる議題では、各地域の実態、DV休暇制度、ILO190号条約(仕事の世界における暴力及びハラスメントの撤廃に関する条約/日本未批准)批准後の実施における課題などが議論された。
 
 地域報告では、それぞれの地域から育児休暇拡充、女性リーダーシップ、生殖に関する権利、ジェンダーによる賃金格差、極右勢力の台頭への懸念などで報告と意見が出された。
 新WOC議長の選出では、輪番制に基づきアジア太平洋地域が候補者を推薦することが確認された。アジア太平洋地域を代表してアニー・ヘロン(フィリピン)が木村ひとみ副委員長を推薦し、満場一致で議長に承認された。
新議長に選出され、スピーチする木村ひとみ副委員長
 木村新議長は就任にあたって次の通りスピーチを行った。
「WOC議長に選出いただいたことに心から感謝する。いま世界は大国による反DEI政策によって多様性、公平性に対するバックラッシュが加速している。政治の分野でも右傾化が進んでおり、日本でも直近の選挙で排外主義を掲げる政党が伸長した。今後更なるバックラッシュが起きることも十分考えられ、自国第一主義の伸長や社会的包摂の後退への恐れが高まっている。このような厳しい状況にあっても、私たちは着実に自らの行動によって社会を変革に導いてきた。平和と民主主義によって労働者の尊厳が守られ、包摂的な社会、組織を追求することの重要性を再度認識し、怯むことなく取り組みを進めなければならない。会議の冒頭にグロリア・ミルズ前女性委員会議長(イギリス)が述べた通り、私たちにギブアップは無い。本日の議論でたくさんの宿題をいただいた。大変強いプレッシャーを感じているが、PSIの事務局の皆さん、各国の仲間のみなさんのご理解とご協力をいただきながら、女性委員会の活動を一歩ずつ前進させ、ジェンダー平等、人権尊重の世界を追求していく決意だ。皆さん、ともに頑張ろう。」
 閉会にあたり、ベルトッサ書記長は木村新議長への期待を込めたメッセージを述べ、ミルズ前議長の貢献に謝意を示し、本会議は終了した。

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