第41回保育集会(7月25日分科会)をウェブで開催

ジャーナリストの小林美希さんが講演

 

社会福祉評議会は第41回保育集会を分科会形式で開催。6月13日に引き続き、7月25日に2分科会をウェブ方式で実施し、保育分科会は43県本部785人、幼稚園・認定こども園分科会は38県本部235人が参加した。

 

 

保育分科会では、本部社会福祉評議会保育部会の徳田部会長が基調提起。「エッセンシャルワーカーとして誇りを持ち、地域に根差した運動展開とさらなる運動の見える化を進めよう」と呼び掛けた。

 

次に、ジャーナリストの小林美希さんが「ルポ保育崩壊・保育格差」と題して講演した。小林さんは、「民間保育所では『保育で儲ける』ことが横行し、不適切な保育が蔓延している。公立でも民間ほどではないが、保育の質について、職場環境による同様の問題が散見されている」「保育士の非正規化の進行による弊害は深刻だ」などと取材を通して見えてきた現状を報告。「公立から民間への流れが保育を崩壊させている」と指摘した。

 

 

その上で、公立保育所が「保育の調整弁」とされ民間への政策誘導がなされる中、保育の質を高めることと同時に、保育士自身の意識を変える重要性にも言及。「保育所という場で接する保護者の労働環境や直面している困難などを通して保育現場から社会全体を改善していく意識を持ち、行政の政策に反映していくことが公の役割ではないか」などと問題提起した。さらに、「生活の範囲内にある保育所だからこそできることに取り組み、地域再生の中核として運動を広げていってほしい」と呼びかけた。また、「子どもは社会の財産」を合言葉に、民間の仲間との連携の必要性も提起した。

 

 

続いて、「保育職場の課題解決にむけて~要求書の作り方、交渉の進め方~」と題し、本部総合組織局の北川啓子オルグが交渉のポイントや相手に伝えるための心得などを説明した。

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 幼稚園・認定こども園分科会では、本部社会福祉評議会保育部会子ども・子育てPTの本田恵美子さんが基調提起。「『幼児教育・保育の大切さ』を改めて共有し、現場と単組・県本部・本部の連携の中で悩みや好事例を分かちあいながら運動を広げていこう」と呼びかけた。

 

 

続いて、「これからの幼児教育について~人生の始まりこそ力強く~」と題して、文部科学省初等中等教育局幼児教育課専門官の松本向貴さんが講演した。松本専門官は、まず、質の高い幼児教育・保育が子どもの発達と学びに結びついており、そのことが将来の健康的な生活習慣や身体活動、労働市場への参画や貧困の削減など、さまざまな面でよい影響をもたらすことについて、国際的なコンセンサスがあることを報告。その上で、質の高い教育への平等なアクセスとして、幼児教育・保育の無償化や子ども・子育て支援新制度などについて解説した。

 

また、保護者の就労支援と子育て支援に関わる「新子育て安心プラン」、保育の人材確保と資質能力の向上に関わる処遇改善等加算の仕組みなど、生活習慣や学力上の格差などへの対策に関わる「幼児教育スタートプラン」の概要を説明した。

 

 

 

 

 

県本部・単組報告では5事例が報告された。とくに、「幼児教育・保育の無償化」と「新型コロナ」の影響など職場の実態調査を実施した事例のほか、ニーズ把握にむけた実態調査や園訪問をし、地域に必要とされる就学前施設をめざす取り組み事例などを受け、公の役割を再確認し労働組合に結集するなかで課題に向き合っていくことを改めて意思統一した。