衛生医療評議会が「タスクシフト・シェア」をテーマにレベルアップ講座を開催

看護師、コメディカル職員ら130人がZOOMで参加

自治労本部・衛生医療評議会は9月25日、医療法改正に伴う医療関係職種へのタスクシフト・タスクシェア(医師から他職種への業務移管)をテーマに2022年度第1回レベルアップ講座をオンラインで開催しました。全国各地からコ・メディカル職員、看護師ら130人を越える参加がありました。

 

講座では、「医療法改正に伴うタスクシフト・シェアの概要と今後の方向性」をテーマに日本臨床衛生検査技師会の横地常広・代表理事副会長が講演に立ち、まずは患者に安心・安全な医療を提供していくことがタスクシフト・シェアの大前提であるとしながら、この間の議論経過に触れ「業務をシフト・シェアされる側の不安・負担・不満を十分理解した上で進めていく必要がある」と今後の課題を指摘しました。さらに「なぜ現状維持ではだめなのか、という声も聞こえてくるが、臨床検査技師に求められる役割にも変化が生じている。過去2回にわたる医療法の一部改正からもみられるように、医療機関の実情や技術革新の流れに応じて、関係職種間で適切に役割分担を図り、新しい価値観を創出していくことが大事。患者のために何ができるのか、技術者である前に医療人として考える必要がある」と述べました。

 

講演をする日本臨床衛生検査技師会・代表理事副会長の横地常広さん

 

続いて、労働組合としてのタスクシフト・シェアに係る課題について、自治労本部・衛生医療評議会の佐々木淳副議長(北海道本部)が報告し、その中で「研修は業務として組み込まれるのであれば、業務命令ということになる。研修に伴う旅費や費用負担だけでなく、ウェブ研修の扱いなどについても整理していく必要がある。また、少人数職場では実技研修参加時のフォロー体制が課題となり、医療技術職種の負担とならないよう事前の交渉が必要」と述べました。

 

その後、グループに分かれて参加者同士の意見交換行い、タスクシフト・シェアの導入状況や職場の課題について議論を深めました。

 

参加者からは、「病院によって対応が異なってくると想定されるが、すでに研修に係る費用を予算化している職場もある」「医療事故の責任の所在がはっきりしない」といった声があがりました。

 

最後に、コ・メディカル委員会の草井昭紀リーダー(広島県本部)が、「タスクシフト・シェアによって仕事が増えることや、人員が必要となることに対する課題もでてくると思う。タスクシフト・シェアが進めやすい環境整備、労働状況の改善が必要」と述べ、本講座をまとめました。

 

タスクシフト・シェアにあたっては、衛生医療評組合員のみならず、医療現場にあたえる影響も大きい政策であることから、今後も衛生医療評議会の中心的運動課題として、チーム医療の推進、業務拡大に伴う評価の裏打ちもあわせて取り組みを進めていきます。