「医療従事者の意識・影響調査結果」を公表― 離職意向77%、夜勤負担とカスハラの深刻な実態明らかに ―

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「医療従事者の意識・影響調査結果」を公表― 離職意向77%、夜勤負担とカスハラの深刻な実態明らかに ―

2026/03/05

自治労本部・衛生医療評議会は3月5日、厚生労働省内で「医療従事者の意識・影響調査結果」について記者発表を行い、夜勤負担や賃金不満、カスハラの広がりなど、医療現場の危機的状況を浮き彫りにした。

 

調査結果を説明する原尾健作衛生医療局長

 調査の結果、「現在の職場を辞めたい」と思う人(「常に思う」「しばしば思う」「たまに思う」の合計)は77%にのぼり、昨年と同水準の高止まりとなった。職種別では、助産師89%、看護師85%、看護補助者74%と高い割合を示している。
 
 
 

 今回新たに実施した夜勤実態の調査では、1カ月の夜勤回数が9回以上の職員が26%にのぼり、22%が「休憩を取得できない」と回答した。とくに、休憩が取得できない場合の離職意向は94%に達しており、夜勤労働の過重実態が改めて浮き彫りとなった。
 
 離職を検討する理由は、「業務が多忙」が最多で、次いで「賃金に不満」「業務の責任が重い」「人員不足」が続いた。
 
 収入面では、65%が不満(「不満」「やや不満」の合計)と回答した。昨年より2%減少したものの依然として高水準であり、不満の理由として「物価上昇に比べ賃金が上がっていない」が最多となった。ほかにも「業務量に見合っていない」「責任に見合っていない」との声が多い。他産業に比べ賃上げに後れを取り、経営悪化のもとで賃金が伸びない一方、業務の過酷さは増していることや、若年層のみ賃金が上昇し中堅以上が据え置かれていることへの不満も寄せられている。
 
 

 
 また、カスタマーハラスメント(カスハラ)については、この1年で「自身が受けた」と回答した人が27%、「自身は受けていないが職場にある」と回答した人が40%にのぼった。内容は、暴言、罵声、脅迫、長時間拘束など多岐にわたる。患者と接する機会の多い医療現場では暴力やセクハラも発生しやすく、業務への支障だけでなく離職につながる重大な問題である。
 
 医療機関は物価高騰の影響を受け経営が悪化している。その中で人員不足や業務負担増が進み、働く人の不満と疲弊は限界に近づいている。やりがいや責任感だけで医療は支えられない。
 
 医療提供体制を維持・存続させるためには、病院経営の安定と、医療従事者が安心して働き続けられる環境整備、適切な処遇の確保が不可欠である。賃上げの実現はもとより、労働基準法の遵守徹底、夜勤負担の軽減、カスハラ対策の強化が急務である。
 
 自治労は今後も、医療分野への財源確保と現場課題の解決に向け、引き続き取り組みを進めていく。

 
 

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