2025/05/19
5月17日、連合主催の「医療・介護フェス2025」が東京・秋葉原コンベンションホールで開催された(オンライン併用)。自治労からは衛生医療評議会、社会福祉評議会を中心に約100人が参加した。UAゼンセン、ヘルスケア労協など他産別の医療・介護職場の組合員も参加し、会場には約340人が集まり、オンラインでは約160人が参加した。
フェスは二部構成で行われ、第一部では医療介護福祉政策研究フォーラム理事長の中村秀一さんの講演、第二部では現場組合員によるトークセッションが行われた。トークセッションには、自治労・衛生医療評議会から松浦敬介さん(島根県本部)が登壇し、医療現場の厳しい経営状況や現場課題を報告し、医療現場の処遇改善にむけた取り組みについて決意表明を行った。

現在、物価・人件費の高騰により医療機関や介護事業所の経営は極めて厳しい状況にある。報酬制度に基づく公定価格で料金が決まる医療・介護分野では、価格転嫁ができず、質の担保も求められるなかで十分な賃上げができていない。実際、賃上げ率は産業別で医療・介護分野は最下位となっており、処遇改善と人材確保にむけた報酬改定や財政支援など対策が求められる。このような状況の中、労働組合による現場の声の集約と発信、さらに連合や組織内議員との連携を通じた取り組みが一層重要である。
フェスの最後には、医療・介護の現場の処遇改善をめざすアピール文を読み上げ、会場の拍手で採択した。このアピール文は後日、厚生労働省に提出し、医療・介護の現場の声を届ける。
フェス終了後には、JR秋葉原駅前で街宣行動も行われ、地域に必要な医療・介護サービスを守るために、現場の処遇改善と賃上げの必要性を訴えた。
