小泉防衛大臣の非核三原則見直し発言に抗議する書記長談話(2026年7月21日)

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小泉防衛大臣の非核三原則見直し発言に抗議する書記長談話(2026年7月21日)

2026/07/22

7月17日、小泉進次郎防衛大臣が、非核三原則の見直しの必要性を示唆したとも解される発言を行ったことに対する書記長談話を発出しましたので掲載します。(最下段よりWordファイルをダウンロードできます)

小泉防衛大臣の非核三原則見直し発言に抗議する書記長談話

 小泉進次郎防衛大臣は、7月17日のインターネット番組で「触れざるを得ない一つは核だ。」「あらゆる政策をタブーなく議論し、進めなければならない。」などと、非核三原則の見直しの必要性を示唆したともとれる発言を行った。現職の防衛大臣が、わが国の国是である非核三原則の見直しに踏み込む発言を公然と行ったことは、極めて重大な問題である。
 広島と長崎への原子爆弾投下から80年以上が経過した今日においても、被爆者や被爆二世の方々は、今なお放射線による後障害や差別、偏見に苦しみ続けている。何十万人もの被爆者が亡くなり、平均年齢は86歳を超えた。それでもなお、多くの方々が核兵器廃絶を願い、声を上げ続けている。
 非核三原則は、そうした被爆者の犠牲と願いの上に築かれた日本社会の重要な平和原則である。「持たず、作らず、持ち込ませず」という誓いは、単なる政策ではなく、唯一の戦争被爆国である日本が、国際社会に示してきた規範であり、道義的責任である。
 「原爆の日」を目前に控え、各国の首脳・代表が平和祈念式典への参列を予定する中、その日本の閣僚が、非核三原則を否定することは、核兵器の惨禍を軽視し、被爆者の声を踏みにじり、国際社会に誤ったメッセージを発信する行為であり、厳重に抗議する。
 核兵器は決して国民の命を守る道具ではない。ひとたび使用されれば、無差別かつ壊滅的な被害をもたらし、人間の尊厳を根こそぎ奪う非人道的兵器である。「核の傘」「核抑止力」論は、核兵器の使用を前提とする緊張状態を際限なく続けていくことを意味し、「核の傘」「核抑止」への依存は、核軍拡競争を助長し、東アジア地域のみならず国際的な緊張をさらに高める危険な選択である。
 特に、小泉防衛大臣の主張は、安保3文書の改定にむけて核兵器を「持ち込ませる」ことを念頭に置いた発言とみられるが、他国の核兵器を「持ち込ませる」ことは、わが国を核戦争の最前線に立たせる行為であり、断じて容認できない。
 いま政府が行うべきは、核兵器に依存し、その関わりを強めることではなく、被爆の実相を世界に発信し、核兵器禁止条約の理念を尊重して、核兵器廃絶に向けた外交努力を強化することである。
 自治労は、多くの被爆者とともに核兵器廃絶を訴え続けてきた。被爆者の方々が命をかけて伝えてきた「ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ」の訴えを決して無にしてはならない。私たちは、あらためて「核と人類は共存できない」ことを確認するとともに、政府に対し、被爆者、市民、労働者、若い世代の声に真摯に耳を傾け、平和憲法の理念と非核三原則を堅持することを強く求める。
 私たちは、非核三原則見直し論に断固反対し、今回の小泉防衛大臣の発言の撤回と、核兵器廃絶に向けた政策の推進を強く求めるとともに、平和フォーラムや原水禁などと連帯して「核なき世界」の実現にむけて活動を強化していく。

 
2026年7月21日
全日本自治団体労働組合
書記長 伊藤 功


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