公共交通の未来について考える―都市交評が組織集会を開催―

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公共交通の未来について考える―都市交評が組織集会を開催―

2026/06/11

当面する課題について提起する山﨑副中央執行委員長

自治労都市交通評議会は5月13~14日、博多市内で第7回組織集会を開催し、関係単組の組合員を中心に約90人が参加した。

 本集会は、都市交評の組合員数や単組活動状況を把握・共有し、当面する政治・政策課題の解決にむけた議論と意思統一をすることを目的に隔年で開催している。
 はじめに、松岡真二都市交評事務局長が、2025年に実施した組織基本調査結果を用いて現在の組織状況について説明し、「前回調査より組合員総数が減少し、正規職員の組織率が低下している」、「深刻な乗務員不足により定期大会を開くことができない単組がある」ことなどを指摘。引き続き公共交通労働者の人員確保・育成などにむけて大幅な諸条件の改善や環境整備の前進にむけて一体となって取り組むことを全体で再確認した。
 続いて、山﨑幸治副中央執行委員長が政治情勢を踏まえて当面する課題を提起し、その後、政策課題に関して有識者による講演を行った。
 

 まず、東京都市大学都市生活学部の西山敏樹教授が、「公共交通の将来の姿とその課題への対応」と題し講演した。西山教授は「スペキュラティヴ・デザイン」をキーワードに、「未来の公共交通はどうあるべきか?」の問いから発想することが大切であると話した。調査事例として複数の分野を融合させた視点で生まれたバスと福祉車両の間をねらったデザインの乗り物や、客貨混載バス・鉄道車両ハイグレード通勤バスなどこれまでの常識を覆すような乗り物を紹介した。このほか日本における交通税や目的別運賃の導入についての提案があった。

参加者から質問を受ける西山教授

 次に、西日本鉄道株式会社の大島隆シニアマネージャーが、「2040年に向けて私たちは何を準備したら良いのか?~労働力不足の中で職場や地域社会を維持していくため、それぞれの事業や労組の役割を考えてみたい~」と題し講演した。大島シニアマネージャーは、人口や年収などの各種将来予測から、「労働力人口減少で運転者確保を市場経済に任せるだけでは減便・廃止が加速する」と指摘した上で、「運転者の働く意欲を向上させること」や、「市民に対してこれからの地域と交通をどうするかを『自分ごと化』してもらうよう働きかけること」が必要と述べた。また、職場や地域社会を維持可能にするため行政・事業者・労組の役割は何か、との問いを持ち続け、近い未来にむけて準備することの重要性を訴えた。

 それぞれの講演で、参加者から積極的な質問や意見があった。また、現場からの報告として、函館市交通労組、東京交通労組、名古屋交通労組、熊本市交通局労組が職場の現状などについて報告した。

大島シニアマネージャー(左)の講演に集中する参加者

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